相続弁護士 ドットコム
美北さくら法律事務所(広島県広島市)

美北さくら法律事務所

所在地
広島県 広島市安佐北区可部3-19-19 佐々木ビル(南棟)2階
受付時間
  • 平日可

地域に根差した身近な法律事務所 生前対策から複雑化した紛争までトータルで解決に導く

岡崎 伸哉美北さくら法律事務所
地域に根差した身近な法律事務所 生前対策から複雑化した紛争までトータルで解決に導く

広島県安佐北区に事務所を構える岡﨑伸哉弁護士(美北さくら法律事務所)は、相続問題によって起きるトラブルをなくしたいとの思いから、遺言作成の相談など生前から出来る対策を含めた、幅広い活動をおこなっています。弁護士を志した背景や相続案件を手がける際の心構えなどについて詳しく聞きました。(広島弁護士会所属)

インタビュー

「接する人を元気にしたい」桜のモチーフに込めた思い

弁護士を目指したきっかけや、事務所設立の経緯を教えてください。

会社員として働いていた20代の頃に、両親が実家を建て替えようとして建築トラブルに遭いました。工事の途中で建築会社が倒産してしまい、先に納めていた建築費用が返ってこなかったのです。

通常の場合、家の建築の工事費は工事が進む段階に合わせて少しずつ納めていくのですが、それを知らなかった両親は、最初に一括で工事費を納入していました。結果お金は返ってこず、家は工事途中のままという悲惨な状況でした。

このトラブルを目の当たりにして感じたのは、「もし、近くに弁護士がいて相談できれば、トラブルを事前に防ぐことができたかもしれない」ということでした。

私が弁護士を目指したのは、近くに弁護士がいないことでこのような被害に遭い、辛い思いをする方を二度と出してはならないと思ったからです。ですので「弁護士過疎地域」と呼ばれる弁護士事務所がほとんどない地域で開業し、地元の方から寄せられる様々な相談に応えています。

桜の花のモチーフを事務所のロゴに採用されています。どのような思いを込めているのでしょうか。

私は弁護士を目指すと決めるまで、法律をまったく勉強したことがありませんでした。法科大学院に入ってすぐは法律用語にも慣れておらず、授業を聞いていても頭に入ってこない状態が続きました。成績も最初の学期ではなかなか伸びず、苦労しましたね。

その頃、学校近くの外濠公園に桜を見に行くと、元気をもらえたんです。なので私も桜のように、接した人に元気になってもらえる存在になろうと思いました。その時の気持ちを込めて事務所名に「さくら」の文字を入れ、ロゴにも桜の花を採用しています。

美北さくら法律事務所_看板

広島市安佐北区という地域にはどのような印象をお持ちですか。

現在事務所を構える安佐北区は、いわゆる中心部からは離れているエリアで、広島市内の区の中では一番高齢化率が高い地域です。

基本的には来所での相談を受けている形ですが、中には施設に入所している方や、誰かのサポートがないと相談に来ることができない方もいらっしゃいます。

そういった場合には、地域は限定させていただいていますが、病院や施設、ご自宅などに出向くこともあります。「フットワークを軽く」が私の信条です。

相続の相談は思い立ったタイミングで

相続問題を解決するにあたって、特に気をつけていることを教えてください。

遺産分割や遺留分を請求する側の相談であれば、まずはしっかりと財産調査をし、依頼者の納得を得ることが肝心です。例えば被相続人の生前に金銭管理をしていた相続人が「亡くなった際に残っているものはこれだけです」と提示してきたとしても、それ以外にも預貯金などを隠している可能性がないか、できる限り調査をします。

あたりを付けた金融機関を調べるなどして口座情報を手に入れ、入出金履歴を分析する中で「ちょっとおかしいのではないか」と不審なお金の流れに気づくこともあります。経験に基づいて、順序を踏みながら慎重に調査を進めます。

もちろん、どこまで調査をするかは依頼者の方の意向を尊重します。あらかじめ、費用の面も含めて見通しを丁寧に説明し、納得していただいた上で対応方針を決めていきます。

調査に時間をかけすぎず、早く解決することを最優先にしたい方もいれば、時間がかかってもご自分の意向に沿った形での解決を最優先にしたい方もいます。一人ひとりの希望や思いに沿いつつ、その方にとって最善の方法を考えながら進めていきます。

依頼者との面談の際に、心掛けていることを教えてください。

人には、経験や成育歴などに基づいたいろいろな考えや気持ちがあります。相談の際には、そういったものを否定しないように気をつけています。

例えば、亡くなったお父さんについて、一緒に住んでいた依頼者が主としてお世話をしてきた場合、「お父さんの遺産はすべて自分のものだ」という感覚をお持ちであるのも、しばしばある話です。

場合によっては貢献した分が相続分に上乗せされるケースもありますが、全ての遺産を1人で相続することはできず、基本的には、他のきょうだいと平等に遺産を分け合うことになります。ただ、法律上難しいからといって、依頼者の思いを頭ごなしに否定することはしません。

お気持ちとして一旦受け入れて、その上で、できること・できないことの線引きをし、なるべく依頼者が納得する形で解決するための方法を一緒に考えていくことを心がけています。

初回相談の際に、持っていった方が良いものはありますか。

可能であれば、家族構成や、相談の時点でわかっている財産のリストなどを大まかでもメモにしてお持ちいただけるとありがたいです。初回相談は30分無料ですので、気軽に活用してください。

「どのタイミングで相談に行ったらいいのかわからない」と言われることがよくあるのですが、私の答えとしては「少しでも気になることがあったらその時がタイミング」です。

遺言の相談も、自分のためや残された方のため、思い立ったタイミングで相談に来られる方が良いと思います。「まだまだ元気だから大丈夫」と思っていても、急に亡くなったり、認知症を発症したりする可能性はゼロではありません。

相続について悩みを抱えたものの、弁護士に相談するのは敷居が高いと感じる方もいるのではないですか。

確かにそのような方もいらっしゃいます。しかし実際に相談に来て私と話すと、「思ったよりも話しやすい」と感じてくださる方が多いようです。

費用についても、先に見積もりを提示して、ご納得いただいた上で、依頼するかどうかを決められるようにしています。安心してお越しください。

美北さくら法律事務所_相談室

生前対策もお任せください

遺言作成についての相談も多いのでしょうか。

割合としては紛争案件の方が多いですが、遺言を含めた生前対策の相談も増えています。特に、1人暮らしの高齢者の方から相談されることが多いです。「身体が不自由になった」「認知機能に少し不安を感じるようになった」「周りにサポートしてくれる家族が少なくなった」といったことをきっかけに相談に来られます。

ご自分の財産管理や、遺言に書く内容などについて、相談の際はまだイメージが漠然としている方も少なくありません。話を聞く中で思いを整理し、「遺言」のほか、「任意後見」や「家族信託」などの制度も含め、多角的な視点からその方にベストな対策を提案しています。

以前は、遺言の書き方セミナーなども開催していました。遺言を書くことは自分の人生を振り返ったり、残された時間の過ごし方を考えるきっかけにもなります。また再開したいと考えていますので、その際は気軽に参加していただけたらと思います。

生前対策の相談について、他にはどのような取り組みをされていますか。

ご希望がある方については、動画を撮影し、家族向けに提供するビデオレターの作成もしています。依頼者の意向に応じて、業者に頼んで音楽を付けるなどしっかりしたものを作る場合もあれば、シンプルなメッセージ動画を事務所で撮影する場合もあります。

遺言は紛争を予防する対策として有効ですが、残念ながら、遺言を準備していても揉めるケースはあるものです。例えば、離れて暮らしていた家族が「一緒に住んでいた家族が、自分に都合のいい内容を無理やり書かせたのでは?」という疑念を持ち、お互いが疑心暗鬼になってトラブルに発展することは実際にあります。

そのような場合に、ご自身の言葉でしっかりと思いを表現したビデオメッセージがあれば、家族に「こういう思いで財産を残してくれたんだ」と意図が伝わり、対立が落ち着くことが期待できます。

動画を観て、亡くなった方の思いに触れて涙を流す方もいらっしゃいますし、淡々と受け止める方もいらっしゃいます。反応はさまざまですが、大事なものとして扱われるのは共通していますし、トラブルを回避する効果もあるので、撮影するメリットは大きいのではないかと感じています。

相続のトラブルを抱えていらっしゃる方に一言メッセージをお願いします。

法律事務所では、生前対策から、相続発生後の手続き、相続人同士で紛争になった際の対処まで、全体をカバーした対応をすることができます。税理士や司法書士などの専門職の中でも、弁護士は、対応できる業務の範囲が最も広いです。どの段階でも相談に乗ることができ、相続に関する様々な依頼に対応できるのは、他の専門職にはない強みだといえます。

また、一般的に、預貯金の調査や預貯金の払い戻しなどは司法書士や行政書士が行うことも多いですが、当事務所ではそれらもまとめてお引き受けしています。

依頼者の中には、別の事務所に相談に行ったけれど不安が解消できなかったり、ご自分の思いとは異なるアドバイスであったということで、セカンドオピニオンとして相談に来られる方もいます。1人だけではなく複数の弁護士に相談することで不安がなくなることもあるので、そういった形で活用いただくのも良いと思います。

少しでも気になることがあったら、まずは一度相談して適切なアドバイスを受けることで、その後の大きなトラブルを防止できます。ぜひ気軽に相談にお越しください。