茨城県内に3拠点を構える地域密着型の法律事務所。他士業と連携し複雑な相続問題もベストな解決へ
弁護士法人萩原総合法律事務所は、茨城県内で最大規模の法律事務所として、質の高いリーガルサービスを提供しています。同事務所のひたちなか支所(茨城県ひたちなか市)で、地域の方から寄せられる相談に応える仙石 博人弁護士(茨城県弁護士会所属)に、事務所の理念や強み、注力分野である相続事件についてよくある相談や、弁護士に依頼するメリットなどをお話いただきました。
インタビュー
相続に関する煩雑な手続きや交渉を代行。依頼者の負担を取り除く
事務所の理念や大切にされていることを教えてください。
当事務所では、「一番になる」「結び導く」「創り出す」という3つの理念を掲げています。
どのような分野でも一番は生き残りますし、一番になるからこそ見える景色があります。ご依頼者様にどこよりも高品質のリーガルサービスを提供すべく、日々研鑽を積んでいます。
「結び導く」とは、紛争状態になっている問題について解決方法を提案し、ベストな状態に導くことを意味します。少しでも早く紛争をおさめて、ご依頼者様の利益を生み出すために、法律家としてお役に立てればと考えています。
そして、よりよい明日への一歩をご依頼者様と共に歩み、創り出していく、心強いパートナーとなることを目指しています。
理念を実現するために取り組んでいることを教えてください。
1つひとつの事件の解決に全力を尽くすことです。知識を深めてより良い解決を追求するために、司法書士や税理士の先生方と相続をテーマにした勉強会を開催しています。
相続案件に注力されている理由を教えてください。
相続は誰もが経験しうる出来事ですが、家族や親族が亡くなって悲しみに暮れている中で、煩雑な手続きや他の相続人とのやりとりを進めることは大きな負担です。弁護士に依頼していただければ、相続に関する手続きを代行します。
当事務所は、地域の人々にとってかけがえのない存在になることを目指しています。いざ相続が発生したときに、「あの事務所に相談してみよう」と思っていただける存在になりたい、そして、依頼者の負担を取り除き、意向に沿った解決を導くお手伝いをしたいと考えて、注力しています。
実務経験に基づく的確な見通しを立て、紛争解決をサポート
相続についてよくある相談内容を教えてください。
遺産分割協議についての相談を多く承っています。特に、疎遠になっている親族が亡くなり、対応に困って相談に来る方が多い印象です。
また、2024年4月1日から相続登記が義務化されることに伴い、登記に関する相談が増えてきました。過去に相続したものの、登記をしていない不動産も対象となります。これまで登記をせずに放置してきた土地や建物があり、「今からでも登記をした方がいいのか」と不安に思って相談に来る方が多いです。
登記が義務化された後は、正当な理由なく期限内に登記をしなかった場合、過料が科せられる可能性があります。登記をしていない不動産がある場合は、早めに手続きをすることをお勧めします。
ただし、長年登記をしてこなかった不動産は、相続人が増えて権利関係が複雑になっていることがよくあります。相続人を1人ひとり探し出して交渉する必要があり、場合によっては昔の法律を適用しなければならないこともあるので、ご自身で対応するのは難しいかもしれません。
当事務所では司法書士と連携しているので、遺産分割後の登記の手続きにも対応可能です。ご不安な方は、一度相談していただければと思います。
相続問題について、弁護士に相談するメリットは何だとお考えですか。
1つは、相続に関する手続きの大部分を任せられることです。ご家族やご親族が亡くなって辛い状況の中、家事や仕事と並行しながら相続の手続きを進めるのは、非常にストレスが大きいことだと思います。
弁護士に依頼していただければ、書類の収集や調査、他の相続人とのやりとりなどを代行します。ご自身で手続きの方法を調べたり、他の相続人の資料収集のために役所に出向いたりする必要はありません。ご依頼者様の手間を最小限に抑えて、全ての手続きがスムーズに完了するよう進めていきます。
また、弁護士であれば、相続人同士での話合いや、調停・訴訟といった裁判所での手続きにおいて、代理人となることができます。調停や訴訟になった場合の展開を踏まえて他の相続人と交渉し、実際に調停や訴訟で争う場合も、そのまま代理人としてサポートします。この点は、税理士や司法書士といった他士業にはない、弁護士ならではの強みです。
遺されたご家族だけでなく、ご自身の相続対策について検討している方にも、弁護士に相談するメリットは大きいと考えています。私たち弁護士は、相続対策が不十分であるために、相続発生後にトラブルが生じたケースを数多く見てきました。「どのような財産がある場合に揉めやすいか」「争いを防ぐためには、どのような遺言を残せばいいか」といったポイントを熟知しています。スムーズな相続を実現するために、ぜひ弁護士のアドバイスを受けていただければと思います。
相続発生後に弁護士に相談する場合、タイミングはなるべく早い方がいいでしょうか。
はい。その理由の1つが、相続の手続きの中には期間制限がある手続きが存在するためです。
たとえば、相続放棄の手続きは、原則として、被相続人が亡くなり、自分が相続人になることを知った時点から3か月以内に行う必要があります。この期間を過ぎると、自動的に「相続することを認めた」という扱いになり、相続放棄ができなくなります。
3か月は、長いようであっという間です。例えば、「四十九日を待ってから相談に行こう」「もう少し生活が落ち着いてから…」と思われる方もいますが、相談が遅くなるほど3か月の期間制限までの日数が短くなります。期限ギリギリになってからのご相談の場合、弁護士の準備が間に合わない可能性もありますので、できるだけ早くご相談ください。
また、相続発生から時間が経つと、その間に他の相続人が亡くなって交渉する相手が増えたりして、相続の手続きが複雑化するリスクがあります。
必ずしも依頼する必要はないので、相続が発生したら早い段階で相談だけでもしていただき、今後の手続きの流れや注意するポイントなどについてアドバイスを受けることをお勧めします。
他士業と情報共有し、相続分野の知見を深める
事務所ならではの強みを教えてください。
茨城県内における規模の大きさと、相続分野の研鑽を絶え間なく続けていることです。
現在、当事務所は茨城県内に3つの支店を構え、総勢11名の弁護士が所属しています。県内でも最大規模の法律事務所です。それぞれの弁護士が多くの相続案件を手がけており、解決のノウハウが蓄積されています。
また、司法書士や税理士と相続に関する勉強会を開催し、事務所全体として、相続案件を解決するためのスキルを磨き続けています。相続案件は、遺産の分け方を決めたら終わりではありません。財産の中に不動産があれば登記をしたり、税務申告が必要になったりするケースもあります。弁護士と他士業がお互いの専門分野についてそれぞれの目線から意見交換し、情報共有することで、複雑な事件でもスムーズな解決が可能になると考えています。
これまで取り組まれてきた相続案件の中で印象に残っているものを教えてください。
それぞれの事件に思い入れがあるのですが、中でも印象に残っているのは、被相続人が亡くなった後に使途不明金をめぐって争いになった案件です。
この案件では、被相続人が亡くなる直前に預貯金が何回も引き落とされていて、誰が何のために引き落としたのかを巡って相続人同士で争いが発生しました。被相続人と同居していた相続人が疑いをかけられて、お互いが疑心暗鬼の状態に陥り、当事者だけでは解決の目処が立たないということで相談を受けて受任しました。
しかし、引き落とした目的と人物を特定するには情報が不足しており、ご依頼者様としても、「訴訟になることは避けたい」と希望されたため、最終的には使途不明金については不問とし、残りの遺産について、調停で分割方法を決めて合意する形で解決しました。
この案件では、被相続人の身の回りのことについては同居していた相続人に任せっきりで、他の相続人は、病院代がどこからどのくらい出ているかなど、お金の流れもほとんど把握していなかったそうです。また、遺言書も残されていませんでした。
もしも、被相続人が自身の財産を把握し、家族との間で、「病院のお金はここから出してほしい」「この預貯金は何のために貯めているものなのか」といった情報共有ができていれば、お金の流れが明確になり、使途不明金をめぐるトラブルは防げたのではないかと思います。
そういったコミュニケーションに加えて、遺言書で、どの財産を誰に引き継いでほしいか明確に指定していれば、被相続人の意志が相続人に伝わり、争いのない相続を実現できた可能性が高かったでしょう。
相続トラブルを防ぐために、生前のコミュニケーションや遺言書の存在がいかに重要かを実感した案件として、印象に残っています。
相続に関する悩みを抱えて、弁護士への相談を検討している方に向けてメッセージをお願いします。
相続に関するお悩みを抱えているのであれば、なるべく早めのご相談をお勧めします。ご相談が遅れると、遺言書の準備が間に合わないこともあります。また、使うべきだった制度の期間制限を過ぎて手続きができなくなってしまったり、遺産分割の交渉をしている間に相続人が亡くなって別の相続が発生し、交渉相手が増えて複雑化したりするリスクも増えていきます。
当事務所では、生前対策、相続発生後の手続き・紛争解決のいずれにも力を入れています。他士業とも連携しつつ、相続に関するお悩みにお応えしますので、安心してご相談ください。スムーズに相続が完了するよう、知識と経験を駆使して全力でサポートさせていただきます。