相続弁護士 ドットコム
都城上町法律事務所(宮崎県都城市)

都城上町法律事務所

所在地
宮崎県 都城市上町13-18 都城STビル4階A1
受付時間
  • 平日可
初回相談料
6,600
/
30分まで
(税込)

豊富な経験をもとに相続案件を解決に導く〜「都城の駆け込み寺」にどんなことでもご相談ください

吉田 孝夫都城上町法律事務所
豊富な経験をもとに相続案件を解決に導く〜「都城の駆け込み寺」にどんなことでもご相談ください

宮崎県都城市に「都城上町法律事務所」を構える吉田孝夫弁護士は、この地で約40年、相続をはじめとする様々な問題解決に取り組み、住民の方々に寄り添った弁護士業務を行っています。「少しでもおかしいと思ったら、次の行動を起こす前に相談してほしい」と呼びかける吉田弁護士。事務所の理念や相続案件に取り組む上で心がけていることなどを聞きました。(宮崎県弁護士会所属)

インタビュー

弁護士が身近でないこの地で、法律による公平・公正な問題解決を

事務所設立の経緯について教えてください。

私はもともと大阪出身で、司法修習後は大阪の法律事務所に勤務し、その後は他の弁護士2人と共同で事務所を設立しました。順調に仕事に取り組んでいましたが、次第に「地方で仕事をしてみたいな」という気持ちが出てきたんです。

どこに行くべきかと探しているとき、たまたま都城市との出会いがありました。宮崎に地縁はなかったのですが、どこか惹かれるものがあったんです。また、当時の都城市には弁護士が1人しかいなかったことから、「弁護士が少ない地域で開業し、地元の方の法律トラブルを解決したい」という気持ちでここに決めて、1985年に「都城上町法律事務所」を設立しました。

事務所の理念や大切にしていることを教えてください。

都城に来た当時は、トラブルに対して、法律的な解決があまりなされていない状況でした。弁護士として、依頼者の悩みにできるだけ寄り添い、法律的な解決を目指していこうとこれまでやってきました。法律や弁護士が身近でないからこそ、しっかりと、法律的に公正・公平な解決を行う弁護士としての役割を示していきたいと思っています。

相続案件に注力している理由はなんでしょうか。

例えば土地の売買をしようと思ったら相続登記ができていないなど、相続は単に遺産分割にとどまらず、さまざまな分野に関係してくる問題です。さらに、数年前から、相続に関する条文が次々と改正されています。いろいろな事件に関係する問題として、常に勉強していかねばならない分野だと考えています。

農地相続など、この土地ならではの相続問題に向き合っています

相続についてよくある相談内容と、その解決までの流れを教えてください。

相続人が複数いる場合、彼らが仲違いしなければ問題は起こりません。しかしどんなに仲の良い家族でも、財産が関わってくると争いになってしまう事例を何件も見てきました。

相続財産は本来は自分の財産ではなく、棚ぼた的に入ってくるものですから、分け方をめぐって喧嘩をすることではないはずなのです。ですが他の相続人が自分より財産を多くもらうことを、自分にとっての「損」だと考えて、そこからトラブルになるケースが多いと感じます。

最近よくあるのは、被相続人から土地を生前贈与された相続人について、他の相続人が、「生前贈与を受けたのだから、その分、遺産分割で取得する財産を減らすべきだ」と考えて相談に来るケースです。

当事務所の周辺地域は農家が多いため、田んぼや畑を継いでもらう子どもに土地を生前贈与していることがあります。農地は1反あたり数十万円と非常に価値が安いのですが、近年その土地を宅地として転用するケースも出てきました。

農地として使用する場合は価値が安くとも、宅地にすると同じ広さでも土地の価値が跳ね上がってしまいます。実際に農家として引き継いで農業を営む方の意識と評価額の間にギャップができてしまうので、そこをどう折り合いをつけていくかが肝になります。

こういったケースはだいたいが調停に進み、可能な限り双方が納得できる価値の算定や分割の仕方を提案し、落とし所を探っていきます。

他によくある相談は、遺言無効に関することですね。たとえば、相続人の一部が認知症の親を囲い込んで遺言を作成させたとして、他の相続人が遺言無効の訴訟を起こすケースです。

このような場合、被相続人に認知症の疑いがある場合は、公証人が診断書を確認して遺言を作成することになっているのですが、専門医でない医師の診断書で公正証書遺言が作成されるケースもあります。その場合は、そもそも診断書が正しくなく、遺言書が無効だと主張して争うことになります。

相続案件を手がける上で心がけていることを教えてください。

依頼者の利益を第一に考えて対応することです。ただ、徹底的に争うことがベストとは考えていません。親族との関係は案件が終了した後も続くので、険悪な状態にならないよう、できるだけ穏便に対応を進めていきます。

一番理想的なのは、関係者全員が納得する解決につなげることです。実際にはなかなか難しいのですが、常にその意識を心に留めて円満な解決をはかっています。

先入観を持たず、依頼者のために尽力します

相続について、弁護士に相談するメリットを教えてください。

相続に関しては民法が基本になってきますので、法律を正しく理解していないと相続人全員が納得する分割ができません。弁護士が専門家として入ることで、基本的な知識として理解しておかなければいけないことを、当事者全員が知ることができます。

しかし地方という特性上、昔ながらの慣習も色濃く残っています。特に農家を営む家では、農地を分割してしまうと家業が成り立たなくなってしまいます。こういった場合は、いわば法律にある程度遠慮してもらう…例えば、農家を継ぐ子供に土地をすべて相続させ、その他の財産を他の相続人で分ける、といった柔軟な解決方法を提案することもあります。

人間同士が関わることですので、法律で一刀両断にできないことも多々発生します。個別案件ごとの事情を総合的に考えて提案することが重要だと思っています。

事務所ならではの強みや、他の事務所との違いについて教えてください。

1975年に弁護士登録をしてからまもなく50年になります。その間、どんな案件も基本的には受けるつもりで弁護士業務に取り組んできました。経験年数が長いほど、経験した案件も多くなります。その経験こそが私の強みだと考えています。

また、常に法律は改正され、新しい判例が出てきますので、ベテランだからといっておごらず、勉強を続けています。

長く経験を積んでくると、直感のようなものが磨かれてくると感じています。案件に取り組んでいても「ここはおかしいな」という感覚があったら、それを見逃さず判例や文献に当たるなど、必ず何か動くようにしています。

また、一見したところ法律的に難しい主張でも、諦めずに主張してみることで意外と認められることもあります。「これはダメだ」と最初から決めつけず、依頼者の利益につながる可能性があるなら、まず主張してみることも大切だと思います。

それから私の妻が心理カウンセラーをしており、基本的に、依頼者から相談を受ける際は同席しています。相続に限らず、民事事件は依頼者の精神的負担が大きいものが多いです。妻が同席することで依頼者が安心し、「相談してよかった」と言ってくださることが非常に多いですね。

早めの相談が肝心。おかしいと思ったら気軽に相談してください

これまで取り組んできた相続案件の中で、印象に残っている案件があれば教えてください。

かなり昔の案件にはなりますが、相続の調停から審判まで8年ほどかかった案件がありました。相続人のうちの1人が父親を囲い込み、遺言を書かせたり財産を移転させたりしていたのですが、その事実認定が難航し、時間が長引いてしまったのです。

基本的に裁判官は3年で異動しますので、担当していた裁判官が異動してしまうと審理をまた初めからやることになってしまい、依頼者や他の相続人にも大きな負担を強いることになってしまいます。それぞれ言い分はあると思いますが、ある程度のところでお互いの気持ちをおさめ、落とし所をつけた方が全員のためだなと改めて感じました。

はじめにも申しましたが、相続は棚ぼた式に入ってきた財産をどう分けるかを決める手続きです。例えば、交通事故のように、当事者が被った損害を回復するための手続きとは毛色が違います。当事者みんなが負担を感じながら何年もかけて争うべきものではなく、早期解決をはかることが肝心だと思います。

相談・依頼を検討している方にメッセージをお願いします。

相続に限らず、何か揉めたり、納得がいかないことがあったりするときは、まず弁護士に相談してほしいですね。

ときどき、遺産分割協議書に署名捺印を求められて、納得がいかないのに応じてしまった方から、「撤回したい」という相談を受けることがあります。しかし、署名捺印した後では、弁護士が入っても覆すのは難しいです。とにかく「おかしい」「納得がいかない」と思ったら、次の行動をする前に弁護士に相談していただきたいと思います。

ご自身では「これは法律問題にならないのでは」と思う案件でも、お話を聞いて弁護士の方で対応できることもたくさんあります。「都城の駆け込み寺」として、たくさんの方に利用していただけたらと考えていますので、まずは一度ご相談ください。