境港市唯一の弁護士。豊富な経験と話しやすさを強みに、相続の悩み解決を親身にサポートします
鳥取県境港市で「WaSay法律事務所」を経営する魚谷和世弁護士(鳥取県弁護士会所属)に、遺産相続案件を手掛ける上での心構えや事務所の強みなどを聞きました。2007年に弁護士になって以来、一貫して相続の悩み解決に取り組んできた魚谷弁護士。「家族が笑顔になれるお手伝いをすること」をモットーに、もめないための対策、そしてもめてしまった後の早期かつ円満な解決に力を入れています。
インタビュー
大阪で経験を積み、2022年に地元で事務所を開設
これまでの経歴や事務所開設の経緯を教えてください。
鳥取県境港市出身で、島根大学を卒業しました。その後司法試験に合格し、司法修習という研修期間を大阪で過ごしました。2007年に弁護士になってからは、そのまま大阪市内の法律事務所に入所し、2020年に独立して大阪府豊中市に「WaSay法律事務所」を開設しました。
ところが子どもが体調を崩してしまい、子育てと仕事の両立が難しくなったこともあり、実家のある境港市に戻ってきました。そして生活も落ち着いた2022年4月、改めて「WaSay法律事務所」を開設して現在にいたります。
事務所名の由来は、私の名前である「和世」の「和」をWa、「世」をSayと読んで「WaSay」にしました。Wa(=和)をSay(=言う、伝える)という意味も込めています。
事務所の理念を教えてください。
誰にでも起こる相続という場面で、少しでも家族の気持ちが通じ合える、家族が笑顔になれるお手伝いをすることを理念にしています。そこで大切になるのが、亡くなる前からの対策、そして相続が発生した後の初動です。
これまで、相続をきっかけに家族が憎しみ合い、バラバラになってしまうケースをたくさん見てきました。そういったケースの中には、もう少し早く相談したり、生前に対策をとったりしていれば、こんな争いにはならなかったのにと悔やまれるケースもたくさんありました。
「もめてからの弁護士ではなく、もめないようにする弁護士」として、もめない相続を実現することをモットーに取り組んでいます。
もちろん、やむを得ずもめてしまったケースについても対応しています。その場合でも、これ以上関係を刺激せず、できるだけスピーディーかつ円満な解決ができるように心がけています。
依頼者とのコミュニケーションで心がけていることを教えてください。
本音を引き出すことを心がけています。というのも相続は、単純に勝敗がつく話ではなく、法定相続分で分けるといっても何をどう分けるか、遺産分割調停までするのかなど、色々な解決方法があります。
その中で依頼者が納得できる解決を導くには、本音がどこにあるのか見極め、できるだけそれに沿う提案をすることが大切だと思うからです。本音を引き出すために、途中で話をさえぎったり否定したりせず、一見法律的に関係なさそうな話も含めてよく聴くようにしています。
境港市唯一の弁護士として地域のニーズにお応えしています
相続案件に注力している理由を教えてください。
相続問題はどこでも誰にでも起こり得ることです。境港市には私一人しか弁護士がいないので、地域の相続問題に取り組み、皆様のお役に立ちたいという想いから注力しています。
また相続は、生前からの対策も相続発生後の解決方法も、様々な選択肢が考えられます。その中から依頼者にとってベストな方法を探していくことにやりがいを感じることも、注力している理由です。大阪で独立したときから、相続中心の事務所にしたいという想いは変わりません。
どのようなご相談が多いでしょうか。
やはり遺産分割に関するご相談が多いです。たとえば、そもそもなにから手を付ければよいかわからない、相続人がたくさんいて手続きが大変、遠方に住んでいる相続人や疎遠な相続人がいて連絡を取りづらい、兄弟姉妹の仲が悪くて話し合いができない、身勝手な主張をする人がいるといったご相談があります。
不動産が絡むご相談も多く、不動産に住み続けたい相続人と売却したい相続人とで揉めているケースや、不動産の評価額を巡って意見が対立しているケースなどがあります。
遺産分割の依頼を受けた場合、どのように進めていくのでしょうか。
ケースバイケースですが、遺産分割調停までいかずできるだけ私が代理人として直接交渉して解決するようにしています。そのほうが早く解決しますし、調停になると正面から主張をぶつけ合うので対立が深まることが多いからです。
豊富な経験にもとづき見通しを立て、依頼者によりよい解決を提案します
相続案件を手掛ける上で心がけていることを教えてください。
相続は、親族間の何年、何十年にもわたる様々な事情が絡んできます。ですから法律的に直接関係すること以外にも、周辺事情をできるだけ詳しく聴くようにしています。そうすることで依頼者の本音もわかってきますし、有利な事情や解決の糸口が見つかることも珍しくありません。
また、様々な事情が絡むからこそ、私が他の相続人と直接交渉する場合も、言うべきことは言いますが、きちんと敬意を払ってお話するようにしています。そうすることで、意外と友好的に話してくださる方も多い印象です。
先生の事務所ならではの強みや、他の事務所との違いはどんなところでしょうか。
2007年に弁護士になって以来、一貫して相続には力を入れてきました。その過程で得られた知識と経験で見通しを立て、最適な解決方法を提案できるところが強みです。
よい意味で弁護士っぽくないところも私の特徴だと思います。元々のキャラクターもあると思いますが、依頼者から、「話しやすい」「親身に寄り添って話を聴いてもらえた」といったお声をたくさんいただいてきました。
高校卒業まで境港市で暮らしていましたから、地域の事情や方言なども理解できます。話が通じやすいのは地元に事務所を構えたからこその強みです。また、相続では税理士や司法書士、不動産業者などとの連携も欠かせません。当事務所では様々な専門家とのネットワークを築いているので、ご依頼いただければ、税務や登記の手続きにもワンストップで対応可能です。
自己判断で行動すると問題が大きくなることも。早めにご相談ください
相続について弁護士に相談するメリットを教えてください。
正確な法的アドバイスを受けられることは大きなメリットです。「そもそも誰が相続人かわからない」という方も少なくありませんし、自分の主張が法的に通るものなのか、また相手の主張に法的に応じる義務があるのかといったこともわかります。
また、今後の手続きや解決までの全体的な流れを知れることもメリットですね。
早めに相談するメリットと、相談が遅れることによるデメリットを教えてください。
相続人同士で協議をしてひとたびもめてしまうと、互いへの不信感がどんどん高まる可能性があります。
相続は初動が大事ですから、もめる前に弁護士に相談することでスムーズに解決しやすくなります。
一番理想的なのは、相続が始まる前に相談していただくことです。財産を遺す方が、ご自身がお元気なうちに遺言を書くなどの対策をしておくことで、相続発生後にご家族が揉めることを防げます。
初回の相談の流れを教えてください。
まずはお電話またはWebフォームから予約をお願いします。スケジュールによっては、当日の予約をお取りできる場合もあります。予約いただいた際に、当日お持ちいただきたいものもお伝えします。
その上で予約当日に事務所へお越しいただき、相談内容をうかがった上でアドバイスをさせていただきます。その後、ご依頼いただくかどうかの判断はお任せします。相談したからといって必ずご依頼いただく必要はありませんので、ご安心ください。
これまで取り組んできた相続案件の中で、印象に残っているものはありますか。
父親を亡くした方から、「前妻との間に子どもがいて、話し合いがうまくいかず困っている」ということで遺産分割協議について依頼を受けました。相手方は攻撃的な対応や身勝手な主張をする方でしたが、依頼者と協議の上こちらから分割内容の提案をして、調停まで進まずに解決できました。
法的な問題というより相手方への対応が非常に難しいケースでしたが、弁護士が大変なケースほど依頼者が直接相手とやりとりせずに済むメリットが大きいんです。このケースも、無事解決できたときはとても感謝され、お役に立ててよかったと嬉しく思いました。
相続のトラブルを抱えて弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。
相続は生前からの対策や初動が大切です。そして専門家である弁護士からアドバイスを受けることで、その後の展開が変わることは非常に多いです。反対に自分で判断して行動したことで、トラブルが大きくなったり取り返しのつかないことにもなりかねません。ですから、早い段階で相談に来てほしいと思っています。
生前からの対策で言えば、自分が再婚してそれぞれに子どもがいる場合や子どもたちの仲がよくない場合は、遺言書の作成が特に大切です。
すでに発生した相続に関しても、相続人同士で話し合ってもめてしまう前に一度ご相談いただくことをお勧めします。