相続弁護士 ドットコム
法律事務所Z富山オフィス(富山県富山市)

法律事務所Z富山オフィス

所在地
富山県富山市千石町6-1-1

豊富な経験と複数弁護士所属の強みを活かして依頼者の希望に応じた有利な戦略を立案し、迅速に対応

伊藤 建法律事務所Z富山オフィス
豊富な経験と複数弁護士所属の強みを活かして依頼者の希望に応じた有利な戦略を立案し、迅速に対応

富山県富山市で「法律事務所Z富山オフィス」を経営する伊藤建弁護士(富山県弁護士会所属)に、事務所設立の経緯や、相続案件に携わる上で心がけていることなどを伺いました。定型的な処理にとどまらず、依頼者の個別の事情に応じてオーダーメイドの対応を行うと語る伊藤弁護士。相続について弁護士に相談・依頼するメリットについても詳しく聞きました。

インタビュー

様々な専門性を有する弁護士が、的確な法務サービスを提供

事務所設立の経緯を教えてください。

私は、司法試験合格後、国家公務員として消費者庁に勤務した後に弁護士になりました。滋賀県の法律事務所で活動をした後、富山県に本社を置く民間企業でインハウスローヤー(社内弁護士)として働いていました。

数年後、インハウスローヤーから町医者的な弁護士に戻ろうと考えていた頃、ちょうどロースクール時代の後輩が独立する話が持ち上がったんです。そこで、一緒にやろうかということで法律事務所Zを設立しました。

町医者的な弁護士業に戻ろうと思った理由は、その方が自分にとってはやりがいがあり、楽しいと感じたからです。また、ちょうど法律事務所を経営してみたいという思いも芽生えていました。

それまで1人で仕事をしていましたが、規模を拡大する上ではチームで仕事をすることが重要だと感じており、今回のメンバーならそれが実現できると考えました。各分野に強い弁護士が揃っており、事務所の規模を拡大できる可能性があると思ったのです。

どのような弁護士がいらっしゃるのですか。

私は、男女問題、労働、相続といった「争いごと」を得意とする弁護士です。また、起業した経験もあるので、ベンチャーや中小企業経営者の伴走支援ができるのも強みです。憲法や行政法の研究もしているので、行政事件訴訟も取り扱えます。

他にも、四大法律事務所出身で、企業法務を得意とする弁護士も所属しています。特に、M&A、事業承継、買収ローン案件、英文契約などの渉外法務に力を入れています。こうした高度な企業法務を取り扱う事務所のうち、東京だけでなく、富山、福岡、金沢、札幌といった多くの地方オフィスがあるところは珍しいように思います。

法律家としてのプロフェッショナルであることはもちろん、企業や行政の内情にも精通しており、依頼者の立場に立った的確なアドバイスを提供できる体制が整っています。

事務所の理念や大切にしていることを教えてください。

他の法律事務所で断られたような難しい案件にも積極的に取り組むことを大切にしています。定型的な処理にとどまらず、依頼者の個別の事情に応じてオーダーメイドの対応を行います。経験豊富な弁護士が依頼者の要望を丁寧に聞き取り、それを実現するために最も有利な戦略を立てて、交渉を進めていきます。

例えば、相続分野において、依頼者が納得できない場合や、親族関係にすでにひびが入っているような場合には、安易に妥協せず、法的に戦うべきところはしっかりと戦うことが重要だと考えています。積極的に調停や裁判を活用し、困難な問題に対しても、しっかりと解決の糸口を見つけて戦い抜きます。

一方で、なるべく円満に解決を図りたい場合には、弁護士が直接介入するのではなく、具体的なアドバイスのもとに、表立っては依頼者ご自身が行動しつつも、しっかりとバックサポートをするケースもあります。このように、依頼者の希望に応じて柔軟に対応しています。

また、迅速な対応も重視しています。依頼者との連絡手段としてLINEを活用し、弁護士と直接やり取りが可能です。さらに、当事務所ではチームで案件に取り組み、主担当の弁護士だけでなく、副担当の弁護士や担当事務員もLINEに参加してフォローするため、取りこぼしがなく、早期解決に向けて迅速に対応できます。

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不利な合意や誤った対応を避けるためには、早めの相談が大切

相続について、よくある相談内容を教えてください。

多いのは遺産分割に関する相談です。遺産分割の方法や金額について相続人の意見が対立することがよくあります。地方では、相続財産のほとんどを長男が取得しようとしてこじれるケースも多いところです。

相続財産に不動産が含まれる場合の相談もあります。不動産の価値を正確に把握することは難しく、細かい計算が必要になることもあります。当事務所では不動産業者や不動産鑑定士と連携し、事案ごとに最適な計算をしっかりと行っています。

不動産の売却を希望する場合でも、価値が低い場合には売却が難しいケースもあります。不動産の価値をどのように把握するかによって、遺産分割の結果が大きく変わることがあります。

遺言の無効を争いたいという相談もあります。遺言の無効を争うのは一般的には難しいのですが、意外と遺言の形式的要件が満たされておらず簡単に無効になるケースもあります。遺言があるからといって諦めるのではなく、要件が満たされているのかを細かくチェックすることが大切です。

亡くなる前に相続対策をしたいという相談もあります。例えば、長男など特定の相続人になるべく財産を残すためにはどうしたらいいかというご相談ですが、先にお話しした通り、しっかりと対策をしないと長男以外に持っていかれてしまうことになりますから、弁護士に相談することをおすすめします。

他にも、身の回りの世話をしている相続人が知らないうちに遺言を書かせようとしたり、財産を使い込んで相続財産が減ってしまうおそれがあるので阻止したいという相談もあります。

相続について弁護士に依頼するメリットを教えてください。

相続人と連絡が取りにくい場合や、そもそも相続人が誰なのかよくわからないケースでは、相続人の範囲を確定する必要があります。ご自身で戸籍を取り寄せて調べることも可能ですが、手間がかかるため、弁護士に依頼するとスムーズに進められます。

また、相続人が確定した後にも、会ったことのない相続人に連絡を取るのは気が引けるものです。例えば、被相続人の前妻の子どもが相続人で、まったく会ったことがないような場合には、手紙を出すのも躊躇われるかもしれません。このような場合には、弁護士が代わりに丁寧な手紙を送ることで、手続きを進めることができます。

次に、相続財産の所在が不明であったり、他の相続人によって隠されている可能性があったりする場合もあります。このようなケースでも、弁護士であれば、弁護士会の照会制度を利用して、財産の全容をある程度把握することができます。

特に富山では、銀行の数が限られていますし、被相続人が生前に農業をやっていた場合にはJAに預金があると予想がつきます。このように、相続財産のありそうな場所を特定して照会をかけるところは、弁護士の腕の見せ所です。

相続財産の全貌がわからない段階で「いくらが妥当か」と問われても、正確な判断は難しいところです。相手方が提案する金額は適正な額よりも低いことが多いため、まずは相続財産の全体を把握することが大切です。

早めに弁護士に相談した方がよい理由を教えてください。

相続人間で争いが生じている場合、自分で対処しようとすると、不利な合意をしてしまったり、誤った対応をしてしまう可能性があります。自分だけで判断するのではなく、早めに弁護士のアドバイスを受けながら進めることで、交渉を有利に進められる可能性が高まります。

また、相続放棄には期限があるため、相続放棄を考えている場合には早めに行動する必要があります。

だからこそ、相続が発生する前にも弁護士に相談することが大切です。相続財産を特定の人に残したい場合には、有効な遺言を作成することが最も重要です。

一方で、相続人の中でも弟や妹の立場にいる方にとっては、遺言が作成されると、跡継ぎとなる長男などに相続財産のほとんどが渡る可能性があります。また、同居する相続人などによって、相続財産が使い込まれてしまうおそれもあります。

こうしたリスクを避けるためにも、相続が発生する前に早めに弁護士に相談することが大切です。

法律事務所Z富山オフィス_会議室

弁護士が前面に出ず、依頼者本人に行動してもらうことで円満に解決できるケースもある

先生の事務所ならではの強みはどんなところでしょうか。

相続に関する多岐にわたる難しい論点にも対応できる点です。当事務所には、各分野に強い弁護士が集まっており、相続に詳しい弁護士はもちろんのこと、裁判に強い弁護士、細かい計算が得意な弁護士など、様々な得意分野を持つ弁護士たちがチームとして力を結集し、案件に取り組んでいます。

例えば、相続の中でも事業承継や株式の処理などが問題となった場合には、当事務所の企業法務チームや提携する税理士や不動産鑑定士などと連携し、トータルでサポートすることが可能です。

特に資産がある程度ある方は、しっかりとした対応が必要です。弁護士の知り合いがいない方や、すでに弁護士がいるもののセカンドオピニオンを求めたい方も、ぜひお気軽にご相談いただければと思います。

これまで取り組んできた相続案件の中で、印象に残っているものはありますか。

相続人の中に異母兄弟がいることが判明したけれど、円満に交渉できた案件が印象に残っています。依頼者は相続人の一人でした。異母兄弟とはこれまで会ったことがなかったので、対応してほしいという依頼でした。

異母兄弟の方の住民票を取り寄せて住所を調べたのですが、弁護士がいきなり会いに行くと警戒されてしまうと考えました。そこで、私から事情を説明するお手紙を出させていただいた上で、まずは依頼者に異母兄弟の方と食事をしてもらいました。

その際、いきなり相続の話をするのではなく、まずは亡くなったお父さんの昔話などをして、信頼関係を築くことを重視するようにアドバイスしました。その後も食事会の様子を依頼者から聞いて今後のアドバイスを行い、何度目かの食事でようやく本題に入ってもらいました。

その案件の相続財産は不動産がメインで、現金はほとんどありませんでした。もし平等に分割するとしたら、不動産を取得する相続人が、他の相続人へ代償金を支払わなければなりません。

そのような話をしたところ、異母兄弟の方から、依頼者とこうして話せただけでもよかったので遺産は辞退するとの申し出があり、相続放棄の手続きをしてもらうことができました。

この案件のように、相続問題でも依頼者が相手方と信頼関係を構築しながら円満に解決できるケースもあります。相続人同士の人間関係を適切に把握し、依頼者の希望を叶えるために最適な方針を立てて上手くいった案件として印象に残っています。

初回相談の流れを教えてください。

初回のご相談は電話やLINEでお問い合わせいただけます。お問い合わせの段階でまずは簡単な内容をお伺いし、その後、電話または面談にて弁護士とご相談いただきます。

可能であれば、事前に相続人と相続財産を把握し、相談時に関係資料をご持参いただけると助かります。もちろん、相続人や相続財産が不明な場合でも、その点についてご相談いただければこちらで調査を行いますので問題ありません。

相続のトラブルを抱えて弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。

相続問題では、親族との関係から話しづらいと感じたり、自分の権利を主張することに抵抗を感じたりする方も多いかもしれません。しかし、相続は法律で定められた権利ですので、無理にその権利を放棄する必要はありません。

弁護士に相談したからといって、必ずしも話が大きくなるわけではありません。丁寧に話を進めることで、解決後も親族同士の良好な関係を保っているケースもあります。

過度に心配せずに、例えば「自分の取り分が少ないのでは」「どうしたら皆が納得できるのか」と疑問に思った時点で、早めにご相談いただくことをお勧めします。

特に、財産を残したい方にとっては、事前に準備しておくことで、予期せぬトラブルを避けることができます。予めプランを立てて、進め方を把握しておくことで、家族間での対立を避け、円満な相続を実現できます。弁護士には多くの経験がありますので、ぜひ一度ご相談ください。