相続弁護士 ドットコム
みずほ綜合法律事務所(北海道札幌市)

みずほ綜合法律事務所

所在地
北海道札幌市中央区大通西11丁目4-29 半田ビル5階
受付時間
  • 平日可

丁寧かつわかりやすい説明で安心感と信頼感を提供。相手方への配慮も忘れず、円満相続を実現

森谷 瑞穂みずほ綜合法律事務所
丁寧かつわかりやすい説明で安心感と信頼感を提供。相手方への配慮も忘れず、円満相続を実現

北海道札幌市で「みずほ綜合法律事務所」を経営する森谷瑞穂弁護士(札幌弁護士会所属)に、相続案件に携わる上で心がけていることなどを聞きました。依頼者に信頼感と安心感を持ってもらうことを最優先に考え、丁寧なコミュニケーションを心がけていると語る森谷弁護士。相続について弁護士に相談・依頼するメリットについても詳しく聞きました。

インタビュー

人との縁を大切に、依頼者に丁寧に寄り添う

事務所設立の経緯を教えてください。

最初は弁護士として約4年間、他の法律事務所に勤務していました。

当時は、数年間事務所で経験を積んだら独立する弁護士が多い時代でした。私も独立を目指して計画を立て、書籍や裁判例などのハード面の準備から、事務員として適任者である人との交流、幅広い人脈を広げることなど、ソフト面での準備も少しずつ進めていました。

こうした経験や準備を経て事務所を開設し、現在に至っています。

事務所の理念や大切にしていることを教えてください。

「人との縁」を大切にしています。すべての出会いには何らかの縁があると考え、それを大切にする姿勢を忘れません。依頼者に限らず、関わるすべての方に対して同じ思いで接しています。

その上で、「調和」を重んじています。依頼者だけでなく、相手方への配慮も忘れず、双方が納得できる形で円満かつ確実な解決を目指します。小さな問題が後に大きな争いの原因となることを防ぐため、丁寧に協議を進め、最適な解決策を一緒に模索します。

また、弁護士の対応範囲を超える問題に関しても、必要に応じて各分野の専門家をご紹介するなど、ワンストップ解決となるよう包括的なサポートを心がけています。

このような理念のもと、依頼者に寄り添い、安心感と信頼感を提供しつつ、専門的な技術を最大限に活かしてサポートすることを目指しています。

相続案件に注力している理由と、よくある相談内容を教えてください。

普段、法律問題に関わることがない方も多いですが、相続問題だけは、多くの方が一度は経験するのではないかと思います。相続問題に直面して初めて弁護士に相談される方も少なくありません。

そのような方々に対し、安心感や信頼感を提供することが弁護士としての大切な役割だと考えて力を入れています。

相続について、よくある相談内容を教えてください。

戸籍調査の過程で、全く知らなかった家族が新たに判明するケースがよくあります。例えば、被相続人が初婚で子どもをもうけて離婚し、その事実を告げることなく再婚していた場合があります。後妻が相続手続きを進める中で、初めて被相続人に前妻とその子どもがいたことが明らかになるのです。

そのような場合、初めて判明した相続人に、まずは書面を送り、必要に応じて電話で詳しく説明します。相手方も突然のことで混乱し、書面だけでは内容を十分に理解してもらえないこともあります。そこで、電話を通じて、現状や今後の手続きの流れ、協力してほしい点を丁寧に説明します。場合によっては、相手方が被相続人のことを全く知らないこともあるため、慎重な対応が求められます。

もう一つ多い相談内容は、被相続人が残した財産が全く不明なケースです。最近では、ネット銀行を利用している場合もあり、通帳が物理的に存在しないこともあります。

このような場合、依頼者の許可を得て被相続人の住居に入らせていただき、資料を集めて調査を行います。通帳や保険証書、請求書などを確認し、資産や負債の全容を明らかにしていくのは地道な作業ですが、重要なプロセスです。

みずほ綜合法律事務所_待合室

遺言による寄付を希望するケースが増加傾向

最近の相談の傾向を教えてください。

最近増えているのは、遺言書の作成依頼です。遺産の分け方を具体的に決めるだけでなく、予期しない事態にも備えたいと考える方が増えています。例えば、「自分より先に、将来相続人となる予定の方が亡くなった場合、遺産を誰に渡すか」といった指定をするケースも見られます。

さらに、最近増えているのが家族以外への遺贈です。例えば、NPO法人や公共的な財団を遺産の受け取り先として指定する方が増えてきています。

相続案件を手掛ける上で心がけていることを教えてください。

依頼者に信頼感と安心感を持っていただくことです。また、相続に関する財産は細かいものや特殊なものも含まれているため、見落としがないように慎重に対応することも重要です。

具体的には、依頼者だけでなく、相手方に対しても、丁寧なコミュニケーションを心がけています。

書面だけで形式的に説明すると、分かりづらさから手続きが進まず、そのまま連絡が途絶えることがあります。そこで、できるだけ相続人の皆さんから連絡先を教えていただき、適切なタイミングで電話を通じて丁寧に説明し、分かりやすく話すように努めています。

相続人の中には、仕事や生活環境によって連絡が取りづらい方もいるため、事前に連絡が取りやすい時間帯を確認し、相手の希望に沿った形で手続きを進めるよう努めています。

相続について弁護士に依頼するメリットを教えてください。

相続に関して弁護士に依頼するメリットは、わからないことや不安を解消できる点です。相続手続きや遺言書作成に関する不安や疑問は、弁護士に相談することでほとんどの場合解決できます。

また、遺言書の作成においては、複雑な内容にも柔軟に対応します。「どの財産を誰にどのように渡したいか」といった希望を詳しく伺い、それを基に弁護士が適切な内容を提案します。もし一部の相続人に不利な遺言となる場合には、なぜそのような内容にしたのかについて、不利な扱いを受ける方が納得できるよう、遺言の文言を適切な表現に整える作業も行います。

遺言で財産の一部を寄付したいと考えている方には、寄付先候補となる団体のリストを提供し、詳細な説明を行うこともあります。

早めに弁護士に相談した方がよい理由を教えてください。

遺言について、「そのうち作ろう」と思いながら結局作成しないまま過ごしてしまうケースが多いです。しかし、突然の事故や病気で亡くなってしまうと、ご自身が望んでいた相続の形が実現できない場合があります。

例えば、「この土地は長男に」「この会社は次男に」といった具体的な希望をノートに書き残していても、正式な遺言書でなければ法的効力を持ちません。

そのため、元気なうちに「いざというときの備え」として遺言書を作成することが大切です。早めに弁護士にご相談いただければ、適切なアドバイスをもとに有効な遺言書を作成するお手伝いができます。

ご自身の意向を確実に残し、大切な家族への思いを形にするために、ぜひ早めのご相談をお勧めします。

みずほ綜合法律事務所_相談室

相続人が外国人のケースでも、通訳や翻訳アプリを活用し、粘り強く交渉を進める

これまで取り組んできた相続案件の中で、印象に残っているものはありますか。

相続人の半分が中国人だったケースが印象に残っています。

依頼者は日本に住む相続人で、被相続人の後妻とその子どもでした。被相続人の前妻とその子どもが中国人だったため、遺産分割協議を行ってほしいと依頼されました。

中国人の前妻とコミュニケーションを取るため、通訳者を手配し、手紙を中国語で作成してもらい、通訳を通じて電話でも話しました。通訳者がいないときにはスマホの翻訳機能を駆使し、少しずつ状況を説明しました。

前妻は日本の相続制度を知らなかったため、理解を得るのに苦労しました。署名や捺印といった基本的な概念から説明し、一から丁寧に伝える必要がありました。

日本の相続の仕組みについては理解を得られましたが、依頼者も前妻もお互いに遺産を渡したくないという強い思いを抱えていたため、なかなか話が進みませんでした。無理に分割を進めると、後々禍根を残す可能性があるため、冷静かつ丁寧に説明を繰り返し、徐々に納得してもらえるよう努力しました。

解決までに約3年を要しましたが、最終的にはお互いに納得し、遺産を無事に分割することができました。依頼者からは感謝の言葉をいただきました。

日本人と中国人という異文化間での相続手続きが絡む珍しいケースだったため、印象に残っています。言語や文化の違いによるコミュニケーションの難しさを乗り越えるため、通訳者の協力や最新の技術で粘り強く対応し、最終的に解決に至ったことが貴重な経験となりました。

初回相談の流れを教えてください。

初回の相談では、まず現在の状況や問題の概要をお聞きします。その際、家系図を一緒に作成しながら、問題点を整理し、ご意向を聞きながら「何を行うか」「何を行わないか」を具体的に決めていきます。

また、処理に必要な期限も確認します。たとえば、税金に関する問題や資産手続きの締め切りなどについて、逆算してスケジュールを立て、明確にお伝えします。

相談時は、分かっている範囲で情報を共有していただければその後は私が細かい点をチェックしながら進めていきますので、ご安心ください。

相続のトラブルを抱えて弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。

相続は人生で何度も経験することではないため、不安に感じる方も多いでしょう。一人ひとりの気持ちに寄り添いながら、できる限り理想的な形で相続問題を解決するお手伝いをいたします。

気兼ねせずにぜひご相談いただければと思います。