依頼者に寄り添い、相続の悩み解決を親身にサポート。司法書士資格を活かし登記にも一括対応

大阪府池田市「弁護士法人千里みなみ法律事務所 石橋オフィス」の東山慎一朗弁護士(大阪弁護士会所属)に、相続案件への取り組みについて聞きました。北摂地域に3つのオフィスを構える弁護士法人の代表を務める東山弁護士。司法書士としての経験も豊富で、登記が必要な案件にもワンストップで対応可能です。原則として全ての案件に弁護士複数人で取り組み、多角的な視点からより良い解決を追求します。
インタビュー
北摂地域密着の法律事務所として3つの拠点を構える
これまでの経歴を教えてください。
大阪市住吉区出身で、関西大学社会学部を卒業しました。大学卒業後は司法書士として仕事をしていましたが、大阪市立大学法科大学院へ進学して司法試験に合格しました。
2014年に弁護士になったのを機に当事務所を開設、2018年には弁護士法人化し、現在は吹田市(南千里駅)、池田市(石橋阪大前駅)、豊中市(岡町駅)にオフィスを設け、法人全体で4名の弁護士が所属しています。
事務所設立までの経緯を教えてください。
私は20年以上前から北摂地域で司法書士事務所を経営していて、相続関係のご相談が多く寄せられていました。ただ、争いがあるケースは、法律のルール上、弁護士でなければ扱えないことになっています。せっかくご相談いただいても対応できず、しかも地域に弁護士が少ないために離れた場所の弁護士を紹介するしかなく、心苦しく感じていました。
そこで、「それなら自分が弁護士になって地域の皆様のお役に立とう」と一念発起して弁護士資格を取得し、司法書士事務所に引き続いて法律事務所を開設したという経緯です。
3つのオフィスを設けているのはなぜですか。
依頼者にとって便利なように、という理由です。1つの弁護士法人が複数のオフィスを設ける場合、離れた場所に設けるケースが多いです。しかし当事務所は、あくまでも北摂地域に密着した事務所でありたいと思い、比較的近い場所に拠点を設けることにしました。
弁護士資格と司法書士資格を持っている強みはどういったところでしょうか。
争いのある相続案件も、争いのない相続案件も、すべて当事務所で扱えることです。
たとえば、相続人同士で協議が済んでいて争いがない場合は、司法書士として登記手続きだけ引き受けます。一方、争いがあれば、まず弁護士として紛争解決に取り組み、解決後の登記を司法書士として引き受けます。また、遺産分割協議書の書き方が適切でないと登記ができないので、弁護士として解決する際にも登記の知識は役立っています。
一般的な法律事務所では登記はおこなっていないので、登記だけほかの司法書士に依頼する場合がほとんどです。当事務所に任せていただければその手間が省けますし、弁護士業務と司法書士業務を合わせてご依頼いただくことで費用も抑えられますので、依頼者のメリットが大きいと思います。
「あなたの盾となり、矛となり、そして常備薬のような存在でありたい」
事務所の理念を教えてください。
親切かつスピーディーに対応することです。たとえば弁護士に対する不満として多いのは、なかなか連絡が取れない、返事がなかなかこないといったものです。そこで当事務所では、メールには遅くとも当日、できれば受信してすぐに返信して、依頼者に安心していただけるようにしています。
また複数の弁護士が所属している事務所でも、実際は一人で対応する事務所が多いと思います。一方、当事務所では、原則として複数の弁護士でチームを組んで対応し、多角的な視点で検討しています。その点も、依頼者に対する親切かつスピーディーな対応のために実践していることです。
私個人としては、「あなたの盾となり、矛となり、そして常備薬のような存在でありたい」という想いを持っています。
弁護士が代理人になることで、相手と直接やりとりしなくて済むという意味で「盾」。依頼者の主張を相手や裁判所にきちんと伝えるという意味で「矛」。そして気軽に自分の想いを伝えたり質問できるという意味で「常備薬」のような身近な存在でありたいというイメージです。表現こそ違えど、当事務所の全員が同じ想いを持って職務にあたっています。
依頼者とのコミュニケーションで心がけていることを教えてください。
依頼者と対等な立場で、丁寧に対応することです。たとえば、相続は当事者の感情的な対立が激しいので、お気持ちのケアも大事です。当事務所には臨床心理士の資格を持った弁護士もいますし、事務所全体としても、依頼者のお気持ちに寄り添うことを大事にしています。
少しでも不安や疑問があれば当事務所に駆け込んでください
相続案件に注力している理由を教えてください。
当事務所は、地域の皆様のお役に立ちたいという想いで設立しました。そして相続はどの地域でも必ず起きますから、そのニーズにしっかりお応えしたいという理由で注力しています。
相続についてよくある相談内容を教えてください。
遺産分割関係が多いです。たとえば、相続人同士の関係性が悪いので話したくない、兄弟姉妹に力関係があって自分の権利を主張できない、ある相続人から協議書にサインするよう強く迫られている、というような相談が寄せられます。
ほかには、不動産が絡むご相談も多いです。たとえば、住んでいる家が被相続人名義で自分が相続したいけれど、預貯金などの遺産が少なくて協議がまとまらない、不動産の評価を巡って意見が対立している、などの相談です。
協議書へのサインを強く迫る人もいるのですね。
そうですね。遺産の内容すら明らかにせず、一方的な内容を押し付けてくる人は結構いますよ。私が依頼を受けて遺産を調査してみたら、依頼者が知らない遺産が数千万円、場合によってはそれ以上隠されていたというケースも珍しくありません。
協議書にサインする前であればなんとかなりますが、サインした後だと、仮に遺産を隠されていた場合でもやり直すのは難しいです。ですから安易にサインせず、少しでも不安や疑問があれば当事務所に駆け込んでもらえればと思います。
最近の相談の特徴や傾向はありますか。
今はインターネットで情報を調べられるので、ある程度知識を持って相談に来られる方と、そうでない方の差が広がったと感じています。
ただ、調べてこられる方も、都合のよい部分だけ見ていたり、間違って理解していたりする場合も少なくありません。インターネットの情報だけで判断するのは危ないので、できれば弁護士に相談して、誤解や誤りがないか確認するのがベターだと思います。
遺言書を作りたいというご相談もありますか。
はい、もちろんです。遺言書を作ることで、先ほど相談が多いと申し上げたケースについても、防げる可能性がかなり高くなります。
「うちはもめないから大丈夫」「遺言書を書くほど遺産はないから」と思って遺言書を作らない方も少なくありません。ただ、実際に私は、「遺言書があれば、こんなに争うことはなかったのに」と思うケースをたくさん見てきましたから、やはり遺言書は作っておいたほうがよいでしょう。
アクセスのしやすさ、リラックスできる環境づくりも意識
弁護士に相談するのは敷居が高いという方も多いですが、相談しやすい事務所であるために意識されていることはありますか。
すべてのオフィスが最寄り駅から徒歩圏内ということもありますし、少し変わったところでは、事務所に入るときはスリッパに履き替えていただくことです。ちょっとしたことかもしれませんが、できるだけリラックスしていただきたいという理由から、このような形にしています。
初回の法律相談では、どういった対応をされていますか。
相談内容をうかがった上で、できる限りのアドバイスをいたします。アドバイスをする際には、今すべきことがしっかり依頼者の記憶に残るように、わかりやすい説明を意識しています。
相続のトラブルを抱えて弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。
自分は大丈夫だと考えたり、自分でなんとかしようと思わず、法律問題であれば法律の専門家である弁護士にご相談ください。状況を改善するために今何をすべきかという選択が、結果を大きく左右することも多いです。気になること、不安なことがあれば早めにご相談ください。