弁護士・税理士が同一事務所に所属。生前対策から遺産分割トラブル、相続税申告までお任せください
東京都足立区で「足立とねり法律会計事務所」を経営する安藤裕通弁護士(第二東京弁護士会所属)に、相続案件を手がける上での心構えや事務所の強みを聞きました。弁護士2名と税理士2名が所属する同事務所。相続に精通した専門家が、法務と税務両方の観点から依頼者の悩み解決をサポートします。「専門家に依頼すべき問題かを判断するために、まずは相談に来てほしい。初回は無料なので費用の心配は不要です」と呼びかけます。
インタビュー
地元の方々に質の高い法務・税務サービスを届けたい
これまでの経歴を教えてください。
生まれは埼玉県で、4歳のときに足立区入谷に引っ越して以来、ずっと足立区で暮らしています。
大学は東京大学教育学部で、東京大学大学院教育学研究科修士課程を修了した後、日本学術振興会に勤務していました。その後、一念発起して弁護士を目指し、早稲田大学法科大学院へ進学しました。
2010年に弁護士になり、東京都内の法律事務所で経験を積んだ後、2012年に安藤山﨑法律会計事務所(現:足立とねり法律会計事務所)を開設して現在にいたります。
足立とねり法律会計事務所は、どういった事務所でしょうか。
前身は、税理士である父が1978年に開設した安藤会計事務所です。そこに私が参画する形で、弁護士と税理士が所属する事務所として開設しました。現在は弁護士2名、税理士2名が所属しています。
事務所の理念や大切にしていることを教えてください。
地元に根差した事務所として、地域の皆様のお役に立てるよう尽力することです。
弁護士に相談すること自体、敷居が高いと感じる方は多いです。その上、都心まで相談に行く必要があれば、相談自体を諦めてしまったり、先延ばしにしたりする方も多いでしょう。その結果、自分の権利を主張できなかったり、損をしてしまったりすることも十分考えられます。
そこで当事務所は、地元の皆様がきちんと法的・税務的なサービスを受けられるようにサポートしたいと思っています。そのためにも、まずは身近にいらっしゃる地元の皆様からの相談・依頼にしっかり応えることを優先しています。
相談しやすい事務所づくりのために、取り組んでいることはありますか。
初回相談を無料にしています。自分が抱えている問題が弁護士に相談すべきなのか、税理士に相談すべきなのか、それ以外の専門家や機関に相談すべきなのかわからない方は多いです。そういった場合でも、相談料を気にせず気軽にご相談いただけるように無料にしています。
相続を数字の問題と捉えず、家族の歴史や感情も踏まえて解決をはかる
相続について、どのようなご相談が多いでしょうか。
遺言作成など相続対策の相談もありますし、相続発生後の相談としては、遺産分割に関する内容が多いです。相続人同士でもめている場合はもちろん、もめてはいないけれど手続きが面倒なので一通り任せたいという相談も寄せられます。
相続放棄をしたいという相談も多いです。借金を引き継ぎたくないというケースもあれば、「被相続人と疎遠」「不動産の管理ができない」など、理由は様々です。
相続税に関する事柄も多く、そもそも申告が必要かという相談から申告を任せたいという相談まで広く承っています。相続に直接関係することではありませんが、特に中小企業の場合は社長個人の相続対策と会社の事業承継の問題がリンクするので、それに関する相談も多いです。
相続案件を手掛ける上で心がけていることを教えてください。
弁護士や税理士に依頼される相続案件は、遺産の金額が大きいことが多いです。迅速な解決を求める中でも慎重に方針を検討し、依頼者にとって最善の解決を目指して進めていきます。
もう一つは、当事者の背景にある事情や感情に配慮することです。相続は、親子や兄弟姉妹など、関係が近い人との間で生じます。長年にわたる関係の中で蓄積した感情が、相続をきっかけに表面化し、もめごとを引き起こしてしまうケースもあります。
単に遺産を分ければよいという数字の問題として捉えるのではなく、家族の歴史を理解し当事者の感情を受け止めながら進めることを心がけています。
相続に精通した弁護士・税理士が連携し、悩み解決をサポート
先生の事務所ならではの強みや、他の事務所との違いはどんなところでしょうか。
やはり一番は弁護士と税理士の双方が所属していることです。
私自身、弁護士になった当初から相続案件を多数手がけてきましたし、当事務所に所属する税理士も相続に精通しています。税理士業務の中でも、相続税に関する業務は高い専門性が求められる分野です。税理士であれば誰でも対応できるわけではなく、税務上そして法律上正しい申告をするには十分な知識と経験が必要です。
単に弁護士と税理士が所属している点のみならず、それぞれ、相続に関する豊富な経験があり、質の高いサービスを提供できる点は大きな強みだと考えています。また、父の代から長年にわたって足立区で事務所を営んできたので、司法書士など地元の専門家とのネットワークも築いています。
一つの事務所に弁護士と税理士がいることは、依頼者にとってどんなメリットがありますか。
ほとんどの事務所は弁護士だけが所属していて、必要であればつながりのある税理士を紹介するという体制です。それでは、依頼者は弁護士と税理士に同時に相談することはできません。わざわざ両方の事務所に足を運んだり、説明をしたりする手間が発生します。
一方、当事務所では、弁護士と税理士が同時に相談に入ります。そうすることで、法務・税務両方の観点からアドバイスを提供できますし、弁護士と税理士とが連携をとって問題の解決にあたることができます。弁護士・税理士両方に業務をご依頼いただくこともできますし、もちろん、どちらか必要な方だけでも可能です。
誰に相談すればよいかわからない場合でも、とりあえず先生の事務所に相談すれば大丈夫ということですね。
そうですね。地域の町医者のようなイメージで、当事務所で対応できることは対応しますし、必要に応じて他機関の紹介、例えば登記が必要なら司法書士を紹介します。
「相続で困ったら足立とねり法律会計事務所に相談してみよう」と思っていただけるような、窓口的な役割も務められる事務所でありたいです。
初回無料。まずは相談だけでもお気軽に
相続について弁護士に依頼するメリットを教えてください。
ケースバイケースですが、一つは、手続きの手間が省けることです。「特にもめていないけれど、相続の手続きを自分でするのは大変」という場合は、弁護士にご依頼いただければ、ご本人の意向を踏まえて代わりに手続きをすることができます。
相続人同士で意見の対立があるなどトラブルが発生している場合は、弁護士に依頼することで法律的に正しい解決ができます。
もちろんご自身で遺産分割調停に対応することも理屈上は可能です。また、弁護士に頼んだからといって全て思い通りにいくわけでもありません。ただ、法律の知識がない状態で自分で対応してしまうと、自分の権利を損なってしまって不利益を被ったり、解決までに時間がかかったりする可能性があるので、専門家によるサポートを受けるメリットは大きいと思います。
依頼するかわからないけれど、ひとまず弁護士の意見を聞きたいという目的で相談してもよいのでしょうか。
もちろんです。多くの方にとって相続は初めての経験ですから、疑問や不安があるのは当然です。弁護士に相談することで、今後の手続きの流れや、今ある悩みの法的な問題点がわかります。今後の展開を見据えて、自分で対処できるのか、弁護士に依頼した方がいいのか、方針もはっきりします。
そういう意味では、初回相談というより、今後弁護士や税理士に依頼するかどうかを見極める、いわば「0回目の相談」だと考えてもらうのがよいと思います。実は何も問題がなく、弁護士にも税理士にも頼らなくてよいとわかることもあるでしょう。それで心の負担が軽くなるなら、一度相談に来ていただく意味は十分にあると思います。
これまで取り組んできた相続案件の中で、印象に残っているものはありますか。
子ども3名が相続人となった事案の遺産分割を、相続人のうちの1名からご依頼いただきました。遺産の中にはたくさんの不動産があり、その中には相続人が住んでいる不動産や駐車場として貸している不動産などもあって、どう分けるか意見が対立していました。
さらに、相続人の間で長年に渡る不満が積み重なって、お互いに不信感を抱いている状態でした。それでも結果的には、各相続人に弁護士がつき、話し合いで解決できました。
解決のポイントとなったのは、各当事者の譲れる部分・譲れない部分をクリアにして、代理人同士で何度も調整を重ねたことです。もちろん依頼者との打ち合わせもかなりの回数を重ねました。
遺産の内容も相続人の関係性も複雑だったため、時間はかかりましたが、最終的に解決できて依頼者も喜んでくださいました。
相続のトラブルを抱えて弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。
相続の問題は色々な要素が絡み合っています。ネットで調べた付け焼き刃的な知識では正確な判断ができないことが多いです。
依頼するかどうかはいったん横に置いておいて、まずは弁護士に相談し、自分が抱えている問題がどのようなものか、法律の観点から正しく理解することが大切だと思います。
実際、何の問題もないかもしれませんし、逆に「これは専門家に依頼しないと解決できない」という場合もあります。今後のことを正しく判断する材料を得るために、ぜひ専門家のアドバイスを聞いてみてください。