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弁護士法人空と海そらうみ法律事務所浦添事務所(沖縄県浦添市)

弁護士法人空と海そらうみ法律事務所浦添事務所

所在地
沖縄県 浦添市前田1061 グランドゥール・グスク3
初回相談料
5,500
/
30分まで
(税込)
電話で問合せ
050-5284-1925

奄美から石垣まで、南西諸島全域をカバー。地域ならではの事情を丁寧に汲み取り、相続問題を解決へ

鈴木 穂人弁護士法人空と海そらうみ法律事務所浦添事務所
奄美から石垣まで、南西諸島全域をカバー。地域ならではの事情を丁寧に汲み取り、相続問題を解決へ

沖縄県浦添市で「弁護士法人空と海そらうみ法律事務所浦添事務所」の鈴木穂人弁護士にインタビューを行いました。鈴木弁護士は、奄美群島での勤務経験を活かし、沖縄本島を中心に南西諸島全域での相続問題に尽力しています。事務所の理念や相続の対応方針、事務所の強みなどを聞きました。(沖縄弁護士会所属)

インタビュー

離島から本島まで幅広い地域の相続をサポート

事務所設立の経緯と、現在の事務所体制について教えてください。

私は2009年に弁護士登録をして、現時点で15年になります。京都市出身ですが、司法過疎地域での活動に関心があり、2011年に奄美大島の末広町法律事務所(ひまわり基金法律事務所)で2代目所長を務めることになりました。

任期終了後、同じく司法過疎地域の岩手県沿岸部で活動してきた弁護士と共に、2016年に弁護士法人空と海を開設しました。その後、2020年に沖縄本島へ移って浦添事務所を開設し、今に至ります。東京、岩手(久慈・陸前高田)、奄美、浦添、石垣に支店があります。

2024年11月現在、浦添事務所は弁護士2名と複数人の事務局スタッフで運営中です。沖縄本島のほか、奄美群島や八重山諸島など南西諸島エリア全域のご相談に対応可能です。

事務所の理念と、弁護士として大切にしていることを教えてください。

事務所名の「そらうみ法律事務所」には「困っている人の力になること」「あなたの明日に青空を」という想いを込めました。困っている人が問題を解決し、青い空のもとで前に進んでいけることを心から願っています。具体的には、今この地域で困っている人のニーズに応えたいと考えています。

高齢化が進む中で、インターネットと距離がある方も多く、そのような方はなかなか法律情報にアクセスできません。自分で調べる力が身についていなかったり、そもそも気持ちを表現したり、相手の話を理解したりする力が十分ではない方もいらっしゃるのが現状です。もとより、法律、制度、手続、取引などの社会活動は多種多様で複雑難解になる一方です。

だからこそ私たちが弁護士の敷居を下げ、気軽に相談できる存在でありたいと考えています。例えば「債権債務」「成年後見」「相続」という言葉一つとっても、理解できる方もいれば、理解できない方もいます。

一人ひとりの話すペースや話し方、理解する力を把握したうえで説明しないと、伝わらないのです。どうすれば目の前の人に伝わるかを意識しながら話すことも、重要なことの一つだと思います。

地域に寄り添う丁寧な対応

問題解決において重要なことは何ですか?

当事務所は、「弁護士に全ておまかせください」というスタンスではなく、事務所スタッフはもちろん依頼者も含めて協働して解決することが大切だと考えています。その理由は3つあります。

1つ目は、全てをまかされたとしても、一人きりで進めるとミスをする可能性があるからです。弁護士も人間ですからミスは起こり得ますし、方針や考え方の視野が狭くなることもあります。そのため、スタッフや依頼者の目が入ることで、ミスを最大限に防げると考えています。

2つ目は、依頼者から「こういうことはできないのか」「こういうことがしたい」という素朴な気持ちを投げかけてもらうことで、新しいアイデアが生まれるからです。より良い解決を目指すうえで、このような視点は弁護士の力になります。

3つ目は、依頼者の満足度や納得感がある解決をすることが重要であり、そのためには解決までの過程に関わってもらう必要があるからです。

相続の対応で心がけていることを教えてください。

地域に合った解決を心がけています。

司法過疎地域では人と人、依頼者と相手方との関係がその後も続く可能性が高いです。東京のように一期一会ではないため、たとえこちらが正しくても、相手を追い込みすぎるのは必ずしも正解ではありません。地域の実情を意識して対応しなければ、問題を解決してもその後の生活がつらいものになってしまうでしょう。

実は、法律相談会などで、昔の裁判所作成の和解調書を持ってきた方から「やっぱり納得できない、何とかならないか」と相談を受けることがあります。そのたびに、地域社会でずっとそのような思いを抱えたまま暮らすことへのしんどさを痛感するのです。

一方で私自身も、依頼者に後からそういう相談をされる可能性があるわけですから、気を引き締めなければと思っています。

これからも依頼者が納得できる解決を、そして地域に合った解決を目指していきたいです。

対応方針はありますか?

相続はある意味で、合理化できる分野だと思います。相続財産を相続人で分ける手続きと捉えれば、いかにスピード感を持って進めるかが大切といえます。しかし、感情が絡む家族の問題だからこそ、スピードとともに丁寧さも必要です。

例えば、遺産分割や所有権移転登記手続を請求をする際、登記名義人の相続人が多数いるケースで、いきなり調停や訴訟に進むと、そのこと自体に驚き、不愉快な気分になってしまう人もいるでしょう。そのため、事前に手紙を書いて事情を説明するなどして、なるべく相手の感情を害さないように、スムーズに進める工夫をしています。

また地域柄、書面を重視しない傾向があります。それは今の時代に至るまで、顔と顔の関係、口約束で十分という親しい関係性があったからです。郵便を送っても読まれていなかったり、仮に読んでいても上手く伝わっていなかったりすることがあるので注意しなければなりません。

直接会って説明するほうが効果的な場合もありますので、必要に応じて現地へ赴き、丁寧なコミュニケーションを欠かしません。

豊富な実績と広域対応力が強み

最近の相続の相談における特徴や傾向を教えてください。

沖縄に事務所を移してからはエリアは本島がメインですが、奄美関連のご依頼で出張することも多いです。特徴としては不動産のある相続が多いことが挙げられます。最近は沖縄本島で不動産の価値が上がっているため、相続する動機付けが強くなっており、「きちんと手続きをしたい」と相談に来られる方も多いです。

また、相続登記の義務化の影響もあってか、60代以上の方から「今のうちに名義変更をしたい」という相談が増えています。自分たちの代で登記の問題を解決し、これからの世代に迷惑をかけたくない、という意識が強いように感じます。

合わせて「おひとり様」からの相談も多いです。相続人がいない方の老後問題は、沖縄でも見られます。移住者が多いこともあり、これから都市部ではさらに大きな問題になっていくでしょう。当事務所では、相続開始後だけではなく生前対策のご相談・ご依頼も積極的に承っているので、安心して相談してほしいです。

事務所の強みや他事務所との違いを教えてください。

当事務所の強みは、まず豊富な実績です。私自身、弁護士として15年の経験があり、相談件数はこれまで3,000件以上、そこからの正式なご依頼件数も多いです。

次に、地域とのつながり・知見があることです。南西諸島をカバーする事務所と弁護士の配置、経験があります。今も奄美には定期的に出張していますし、趣味で離島のマラソン大会に参加する際に、弁護士仲間と無料法律相談会を開くこともあります。

交流を重ね、特に司法書士さんについては、奄美群島それぞれの島でつながりがあります。過去には、司法書士と連携して数次に渡る相続人調査を実施し、タタミ一畳分の相続関係図を作成したこともありました。

また、浦添事務所でいえば、所属弁護士が2人とも沖縄県外の都会出身であることも強みの一つだと思います。京都で生まれ育ち東京で仕事をしてきた経験から、都会に住む相続人からのニーズにも応じやすいのではと考えています。また、島の人からは「県外から来た人だからこそ頼みやすい」とポジティブな反応をもらうこともありますね。

さらに、東京、久慈、陸前高田、奄美、浦添、石垣に支店があることで、司法過疎地域特有の問題に関わる機会が多く、各弁護士間で解決のノウハウを相談・共有できています。また、東京に事務所があることで、首都圏在住の地方出身者のニーズにも応えられます。

まずは気軽にご相談ください

相続のトラブルを抱えて弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。

相続について、「自分たちの家のことだから、自分たちでやらなければいけない」という思いがあるかもしれません。しかし、感情面でのしんどさを考えると、他人にまかせて楽になってしまうのも方法の一つだと思います。

家を建てるときは大工さん、歯が痛くなったら歯医者さん、風邪を引いたらお医者さん、介護が必要なときはヘルパーさんに頼る時代です。その感覚で、家族のことも「弁護士にまかせよう」「相談しよう」と思ってほしいです。そのほうが、スピード感を持って淡々と問題を解決できます。

まずは複数の弁護士に相談してください。相性の合う弁護士に相談して、そのうえで依頼するかどうかを決めてもらえればと思います。