遺産分割トラブルや遺留分の相談多数。依頼者の「こうしたい」という想いを大切に、相続問題を解決
宮城県仙台市で「法律事務所せんだい」を経営する町屋和憲弁護士(仙台弁護士会所属)に、相続分野への取り組みについて聞きました。弁護士が依頼者と近い距離で対応することをモットーとしている同事務所。担当弁護士が最初から最後までメインの窓口となり、常に依頼者の疑問や不安に寄り添います。相続についてよくある相談や事務所の強みなどもお話いただきました。
インタビュー
依頼者と近い距離で仕事をしたいと思い、愛着のある仙台で独立しました
これまでの経歴を教えてください。
出身は千葉県で、中央大学法科大学院(ロースクール)を卒業しました。2018年に弁護士になり、栃木県内の法律事務所、大手弁護士法人に勤務したあと、2023年5月に当事務所を開設しました。
どういった想いで事務所を設立されたのでしょうか。
司法試験合格後に司法修習という研修期間があるのですが、その配属地が仙台だったんです。はじめて住んだ街でしたが、人の温かさ、都会と自然のバランス、食事の美味しさなどに魅了されました。
弁護士になった後は一旦栃木県内の法律事務所に就職したものの、仙台に戻りたいという気持ちが強くなり、大手弁護士法人の仙台支店に移籍して戻ってきました。仙台支店では所長を任されるほど信頼していただいたのですが、法人全体で見れば大きな組織の一員で、私個人と依頼者との関係はどうしても距離がありました。それで、依頼者ともっと近い距離で仕事をしたいと思い独立を決めました。
事務所として、どういったことを大切にされていますか。
依頼者と距離が近い事務所であることを大切にしています。
たとえば他の事務所に依頼している方から、「事務局がメインの窓口になっていて、弁護士と話す機会が少ない」といった不安・不満を耳にすることがあります。しかし当事務所では、担当弁護士が最初から最後までメインの窓口となり、依頼者と近い距離で対応いたします。
相談者・依頼者とのコミュニケーションで心がけていることを教えてください。
丁寧にお話をうかがい、依頼者の「こうしたい」という気持ちに寄り添って対応することです。
上から目線でアドバイスをしたり、弁護士が勝手に方針を決めて進めたりすることはありませんので、安心してご相談ください。
相談しやすい、依頼しやすい体制を整えています
相続についてよくある相談内容を教えてください。
遺産分割と遺留分侵害額請求です。
遺産分割については、「身勝手な主張をする相続人がいて話し合いが進まない」「自分で遺産分割調停をおこなっているが手に負えない」などのご相談が寄せられます。
遺留分というのは、兄弟姉妹以外の法定相続人に認められている、最低限取得できる遺産のことです。法定相続分より少ないですが、仮に、特定の相続人に全て相続させるという遺言書があっても、遺留分は取得できます。遺言書自体は有効でも、遺留分を請求すれば一定の財産は取得できるので、諦めずにご相談ください。
相続案件を手掛ける上で心がけていることを教えてください。
相続に限りませんが、私自身が正しいと思うかどうかはさておき、「依頼者の考えがベストかもしれない」という前提で一旦動いてみるようにしています。もちろん明らかにおかしい場合や失敗が目に見えている場合は別ですが、まずはその前提で動いてみて、軌道修正しながら進んでいくイメージです。
たとえば依頼者が「こうしてほしい」「こういう主張もしてほしい」とおっしゃる場合は、見通しを説明して理解を得た上で、できるだけご希望どおりに対応します。その結果うまくいかなくても、依頼者には「できることはやった」と納得していただけますし、結果的によい解決につながることも少なくありません。
先生の事務所ならではの強みや、他の事務所との違いはどんなところでしょうか。
相談しやすい、依頼しやすい体制が強みです。
事務所が仙台駅のすぐ近くにあるので、アクセスが非常によいです。また原則として土曜日も営業しますので、平日時間が取れない方のご相談にも対応できます。費用についても明確に説明し、ご納得いただいてから契約を結びます。弁護士費用はクレジットカード払いにも対応しています。
ホームページを見て問い合わせてくださる方もいらっしゃいますし、『anan』などの雑誌に掲載されたこともあるため、紙面を見た方からご連絡いただくことも多いです。
豊富な経験に基づいて、悩み解決のためにすべきことをアドバイスします
相続について弁護士に相談するメリットを教えてください。
経験値です。相談者にとって相続は初めての経験でも、弁護士は日常的に相続を扱っています。ですから、類似のケースを踏まえての見通しや解決方法についてアドバイスを受けられるのはメリットです。
相談するのにベストなタイミングはいつでしょうか。
相続が始まって、なるべく早い段階で一度相談だけでも来ていただきたいです。相続の手続きの中には、法律上、期限が設定されているものがあります。たとえば、遺留分の手続きは、相続の開始を知ったときから1年と決まっています。期限を過ぎると請求ができなくなり、本来受け取れるはずの財産を受け取れなくなるなどのデメリットを被る可能性があります。
自分にどのような権利があり、その権利を行使するにはいつまでにどんな手続きが必要なのかを知るためにも、早めに相談されることをお勧めします。
初回の相談までの流れを教えてください。
まずは電話かWebフォームからお問い合わせください。私が電話で相談の概要をうかがい、その時点で弁護士に相談すべき内容ではないとわかれば、その旨をお伝えします。相談が必要な場合は、日時を決めて事務所まで来ていただきます。そのうえで改めて相談内容をうかがい、納得いただけたら案件としてお受けするという流れです。
これまで取り組んできた相続案件の中で、印象に残っているものはありますか。
過去に交通事故で依頼を受けた方から、親御さんが亡くなられたということで相続についてもご依頼いただきました。1〜2年かかりましたが遺産分割調停が無事に成立して、大変喜んでいただけました。
その方とは非常によい関係を築くことができて、依頼者ご夫婦は東北楽天ゴールデンイーグルスファンなのですが、私もファンだと知ってグッズを買って届けてくださったこともあります。
相続のトラブルを抱えて弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。
相続全般のご相談を承っていますが、特に遺産分割と遺留分について、当事者間での話し合いが難しいと感じたらお気軽にご連絡ください。皆様からのご相談をお待ちしております。