長年に渡る根深い相続問題もお任せください。交渉力と適切な方針決定で早期解決を目指します
兵庫県神戸市中央区八幡通で「リライト神戸法律事務所」を経営する西山良紀弁護士(兵庫県弁護士会所属)に、遺産相続案件を手掛ける上での心構えや事務所の強みなどを聞きました。「当事者同士では長年解決できなかった問題でも、弁護士への依頼によって解決できることがほとんど」と話す西山弁護士。経験に裏打ちされた交渉力や、先の展開を見通す目を駆使して、複雑な相続問題も早期解決に導きます。
インタビュー
依頼者が納得して決断を下せるようにサポート
これまでの経歴を教えてください。
兵庫県西脇市出身で、慶應義塾大学法学部、慶應義塾大学法科大学院を卒業しました。2008年に弁護士になってからは全国に支店を持つ法律事務所に就職し、最初は東京でしたがその後仙台に転勤となりました。仙台では弁護士3名で事務所を共同経営していた時期もありますが、2016年に単独で事務所を開設して現在に至ります。
どういった想いで現在の事務所を開設されたのでしょうか。
兵庫県は私の出身地で、両親も暮らしています。他県で弁護士を続ける中で、やはり地元で活動したいという想いが強くなっていったので、子どもが生まれたタイミングで帰ってきました。
事務所の理念を教えてください。
依頼者にしっかり責任を取ってもらえるような環境を作ることです。最終的に損も得も返ってくるのは、私ではなく依頼者です。
返ってきたときに「知らなかった」「こんなはずじゃなかった」ではなく、「自分で選択したことだ」と思えたほうが前に進めると思います。ですから、依頼者が状況をしっかり理解した上で決断できるようにお手伝いすることを理念にしています。
そのためにも、まずしっかりお話を聴いた上で、私から解決に向けた選択肢を示し、それぞれの内容、メリット、デメリットなどを説明し、私はこうした方がよいと思うというアドバイスもしています。
相続は法律的に難しく、最も問題が深い分野の1つです
相続案件に注力している理由を教えてください。
相続は最も問題が深い分野の1つだと思います。10年、20年放置され、その間、お金や不動産を有効活用できないケースも珍しくありません。弁護士が入ると止まっていたものを動かすことができ、それが結果的に社会のためにもなると考えて力を入れています。
また相続は、法律的にかなり難しい分野です。たとえば、戸籍を取り寄せてみたら知らない相続人が出てきた、遺言書が出てきたけど遺言書を作った当時被相続人は認知症だった可能性がある、ある相続人だけ被相続人の生前にたくさんお金をもらっていたなど、色んな事情が複雑に絡み合います。そういった場合に、ご自身で適切に対応するのは難しく、弁護士がお手伝いする価値があると思っています。
相続についてよくある相談内容を教えてください。
感情的になって話し合いができないというご相談が多いです。感情的になる理由は様々ですが、ある相続人だけ金銭的援助を受けて優遇されていた、ある相続人だけ被相続人の面倒を看ていたなど、長年に渡る様々な背景事情があります。
また、被相続人と同居していた相続人がお金を使い込んでいる可能性があるけれど、通帳などを見せてくれないといったご相談も多いです。反対に、使い込みを疑われている方からのご相談もあります。
ほかにも、長年遺産分割を放置した結果、相続人の数が増えてしまい、連絡先もわからない人がいて困っているといったご相談もあります。
使い込みや、ある相続人だけ優遇されていたという主張は、法律上通りやすいのでしょうか。
ケースバイケースですが、どれだけ主張を裏付ける証拠を集められるかが重要です。そもそも被相続人が亡くなっていますし昔の話も多いので、有力な証拠を集めるのは簡単ではありません。できる限りの証拠を集めたうえで手続きを進めていく必要があると思います。法律相談のときに、相談者のお話を聞きながら、どのような証拠が収集できるのかを一緒に考えています。
早期解決を目指し、スピーディーな方針決定や交渉を意識しています
相続案件を手掛ける上で心がけていることを教えてください。
なるべく早く解決することです。相続の場合は依頼者がご高齢という場合も多いので、あまり時間をかけてしまうと次の相続が起こりかねません。遺産を有効活用するためにも、解決は早いほどよいと考えています。
早く解決するために工夫されていることはありますか。
話し合いで解決できそうか、難しそうかという見切りを早めにつけて、難しそうであれば早めに裁判や調停を起こすようにしています。
私は「対話と圧力」という言い方をしているのですが、圧力がない状態で話し合っても解決しないケースは多いです。ここでいう圧力というのは、裁判したらこうなる、裁判官の判断はきっとこうだよ、ということです。そういったプレッシャーがないと、なかなか前に進まないんです。
ですから、いずれ裁判や調停になる可能性が高いなら早めに起こして、その中で解決をはかる方がうまくいくと思います。
裁判や調停をするかどうかという見極めは、どのようにするのですか。
ケースバイケースです。たとえば相続発生から間もなくて相続人も少なく、そしてまだ激しくもめていなければ交渉してみます。一方、ご依頼いただいた時点で相続発生から長期間経っていたり、相続人が多かったり、すでに激しくもめていたり、相手方の提案が裁判や調停になった場の見通しとかけ離れていたりするようであれば、早々に裁判や調停を起こすことが多いです。
裁判や調停になってからもかなり時間が掛かるので、散々話し合ってから起こすより、スタートは早いほうがよいからです。
先生の事務所ならではの強みや、他の事務所との違いはどんなところでしょうか。
交渉については自信を持っています。
交渉では、依頼者の利益を第一に考えながら、相手方の態度を見極め、慎重かつ臨機応変に交渉しています。特に、交渉が可能そうな相手であれば、相手方に不信感を与えない、無用な感情の対立を招かない、一方で、依頼人が主張すべきことはしっかり主張できるようにバランスを取りながら交渉をしています。
また、徹底的に調査してできる限り情報を集め、下手に隠さずに相手に伝えることも意識しています。こちらに隠そうという意図がなくても、調査から漏れている遺産があったりすると相手の不信感を招いてトラブルになります。そういったトラブルにつながる要素を最初から排除した上で交渉するようにしています。
また、審判や裁判になったときの結果を予測することができるので、(相手方の態度を見て)交渉を継続する価値があるのか、それとも交渉を打ち切って裁判所の判断にゆだねるのかの見極めもしっかりできます。
無料相談も活用して、早めにご相談ください
相続について弁護士に依頼するメリットを教えてください。
当事者同士では長年解決できなかった問題でも、弁護士に依頼することで解決できることがほとんどだと思います。もちろん満足できる結果が出るかどうかはケースバイケースですが、解決できること自体が一番のメリットです。
また、相続では、戸籍を集めたり、登記簿を取ったり、銀行の手続きをしたり、遺産分割協議書を作ったりと、多岐に渡る作業が必要になります。特にもめているわけではない場合や、遺産が少額の場合でも、弁護士に依頼することでストレスや労力が軽くなるのもメリットです。
一般の方では、相手方の提案している遺産分割の内容が法律的に妥当なものなのかどうかもわからないことが多いと思います。相手方の提案する遺産分割案が、自分にとって法律的に有利なものなのか、不利なものなのかなどしっかり見極めて、交渉を継続するか裁判所の手続きを選択するかを時間をかけずに決めていけるというのも、弁護士に依頼するメリットだと思います。
当事務所は、司法書士、税理士、不動産業者などとのつながりもありますので、コーディネーターのような形で各専門家をご紹介できますし、連携して対応することも可能です。自分で探すのは大変ですから、弁護士を窓口にできるのもメリットです。
これまで取り組んできた相続案件の中で、印象に残っているものはありますか。
依頼者の父が先祖代々の不動産をたくさん持っていました。父親が他界した当時、依頼者は幼かったため、親族の話し合いの結果、母親が全ての遺産を相続し、将来的に依頼者が先祖代々の不動産を引き継ぐということになっていました。しかし、依頼者が成人になり、独立した後、母親は再婚していました。その後、母も他界して、次いで、再婚相手が他界しました。再婚相手には前妻との間に連れ子が複数人いました。
母が他界する前に遺言書を作成するなどの対応をしていればまだマシだったのですが、そうではなかったので、母の相続分がどんどん遠くへ行ってしまったわけです。
依頼人は、この相続の問題を解決しようと再婚相手の子ども達に連絡をしたのですが協議に応じてもらうことができませんでした。再婚相手の連れ子間の関係が希薄であるという事情も協議を難しくさせていたようです。そうした事情もあり、この相続問題は10年以上放置された状態でした。
依頼を受けた私は、これまでの経緯を踏まえ、当事者間だけでの協議が困難であると判断し、すぐに遺産分割調停申立てました。そしてある程度の解決金をお支払いして、不動産は依頼者が全て相続するという形で解決できました。
このケースは、私が依頼を受けるまでに10年以上解決できない状態が続いていました。依頼者ご自身でなんともならなかった問題を解決できたということで印象に残っています。
このように、ご自身では解決できなかったけれど、私が入ることで解決できたときに喜びを感じます。止まっていた時を動かすことができたという感じですね。
相続のトラブルを抱えて弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。
ご自身では解決できない問題というのはたくさんあります。ところが自分で何とかしようとする方も多く、ずいぶん時間が経ってから相談に来られるケースを見て非常にもったいなく思います。
早く弁護士へ相談したほうが、時が動き始めるのが早くなります。特にもめていない段階でも、やるべきことを確認するために相談するというのも役に立ちます。当事務所では平日10時から18時までは1時間無料で相談を受けていますので、ぜひご利用ください。