個別の事情に応じたオーダーメイドの対応がモットー。当事者の未来にプラスになる解決を目指します

愛知県豊田市若宮町で「豊田シティ法律事務所」を経営する米田聖志弁護士(愛知県弁護士会所属)に、遺産相続案件を手掛ける上での心構えや事務所の強みなどを伺いました。丁寧な対話やLINEを活用した迅速なレスポンス、依頼する際の費用負担の軽減など、依頼者ファーストの姿勢で活動する米田弁護士。地元の専門家とも連携し、相続の悩みを円満な解決に導きます。
インタビュー
しこりが残らない、前向きな未来につながる解決を
これまでの経歴を教えてください。
高校まで豊田市で過ごし、早稲田大学法学部、上智大学法科大学院を卒業しました。2009年に弁護士になり、安城市内の法律事務所で経験を積んだ後、「生まれ育った地域の皆様のお役に立ちたい」という想いから、2015年に独立して当事務所を開設しました。
また2016年から4年間、最高裁判所から任命を受け、名古屋簡易裁判所の非常勤裁判官も務めました。具体的には民事調停官といって、週1回裁判官として民事調停を担当するという仕事です。交通事故や損害賠償問題、企業間取引など様々な民事事件に関わり、通常の弁護士業務では得られない視点や考え方を学ぶことができました。
事務所として、どういったことを大切にされていますか。
人と人とのつながりがプラスのエネルギーを生み続ける社会を目指す、ということです。そのために、たとえば当初は対立していた当事者同士でも、できるだけしこりが残らず、過去に縛られず、最後は将来に向かって進んでいける、そういった当事者がプラスに感じられるような解決を目指しています。
そのために、どういったことを意識されていますか。
トラブルが起きやすいのは、当事者がお互いに怒りや憎しみの感情を持って、「自分は引かない」とこだわっているときです。その状態が続く限りトラブルは解決しませんし、マイナスの感情が高まる一方です。
そこで私は依頼者に対して、よく「吊橋と車」の話をします。車一台がようやく通れる吊橋があるとイメージしてください。車で吊橋を渡って向こう岸に行こうとすると、相手の車が反対側からやってきます。
この場合、一番早く向こう岸に行く方法はなにかというと、自分が引いて相手を先に行かせることです。客観的には相手に合わせたように見えるかもしれませんが、決してそうではありません。
視点を変えることによってプラスに物事を見ていくことは可能であり、状況をしっかり分析し、何が今の自分にとって有利か(プラスか)を能動的に見ていくことは可能です(それが結果的に自分が気持ちよく生きる方法を選択することになると思います)。
一方、お互いに引かず、相手をどかそうとしたり、相手を非難したりすると、進みませんし、解決もしません。わだかまりも残りますし、逆恨みされるかもしれません、お互いにマイナスのエネルギーがたまるばかりです。
依頼者とのコミュニケーションで心がけていることを教えてください。
弁護士が「こうしたほうがよい」「こうすべきだ」と押し付けるのではなく、依頼者が言いたいことを言えるように時間をかけて丁寧に対話をすることを心がけています。そのうえで、機械的に対応するのではなく、「できること」と「できないこと」をしっかり分析したうえで、個別の事情に応じた質の高いオーダーメイドの解決法を提案しています。
また、わからないことや不安なことがあればすぐに連絡してもらえるように、事務所のLINEでやりとりができるようにしています。連絡があればなるべく早くレスポンスすることも心がけていますし、こまめに報告もしていますので、コミュニケーションについては依頼者から好評をいただいております。
遺産分割協議、生前からの準備など幅広い相談に対応
相続案件に注力している理由を教えてください。
弁護士のところに相談がくるケースは、感情的な対立が激しいものが多いです。また疎遠になっていた相続人などと直接やりとりすること自体、不安やストレスを感じる方が多いはずです。
また、相続におけるあなたの意思決定が本当に正しいのか疑問に思うこともあるかもしれません。そういった、ご本人の負担やストレスを大きく減らしたいという想いから力を入れています。
相続についてよくある相談を教えてください。
やはり遺産分割に関するご相談が多いです。
たとえば、「親が亡くなってどのように遺産を分ければよいかわからない」「感情的な対立があって話し合いがこじれてしまった」「全部自分がもらうと主張する相続人がいる」「被相続人と同居していた相続人が預金通帳などの資料を見せてくれない」「通帳を見たら使途不明金があった」「遺言書が無効だと主張されている」などです。
また、面倒を看てくれている子どもに財産を多く残すため遺言書を書きたい、認知症になってしまったときのために財産管理について準備しておきたいなど、自分が亡くなる前の準備に関するご相談も多いです。
依頼者の費用負担にも配慮
相続案件を手掛ける上で心がけていることを教えてください。
相続のことを、「人生の不公平を解消する制度」だと勘違いしている方が少なくありませんので、まずはその誤解を解くようにしています。
というのも、たとえば姉は親と同居して生活の面倒を看てもらっていたとか、自分は親を病院に連れて行ったとか、長年に渡る経緯の中で、不公平だと感じることは数え切れないほどあります。
相続は本来、亡くなった方の財産を残された家族が引き継ぐことであり、人生の不公平を解消することが目的ではありません。「あの人ばかり親からよくしてもらってずるい」といった感情論を遺産分割協議の際に持ち出すと、解決が遠のきます。
ですから依頼者には、相続の基本的な制度や目的を丁寧に説明し、理解していただくようにしています(他方、相続の公平を図るべきときには、しっかりと相続の公平を図るべく動いていきます)。
先生の事務所ならではの強みや、他の事務所との違いはどういったところでしょうか。
まず、依頼時の費用負担をできるだけ軽くしています。
相続では基本的に、依頼時にお支払いいただく着手金と、解決時にお支払いいただく報酬金があります。報酬金は遺産の中から出せばよいので依頼者の負担は少ないですが、着手金はご自身の財産から出す場合がほとんどです。しかも解決まで数年かかることもあるので、着手金はなるべく抑えられるように配慮していますし、お金の心配をせずに気兼ねなくお話しいただけるよう、初回相談は無料で対応しております。
また、相続では、税理士、司法書士など他の専門家との連携も不可欠です。当事務所は長く豊田市で活動を続けていますので、地元の専門家との信頼できるネットワークがあることも強みです。
さらに、私は弁護士として15年の経験があり、多くの相続案件を解決してきましたので、その経験に基づく見通しの正確さや、適切なアドバイスを提供できることも強みです。
弁護士への相談が早期解決のポイントです
相続について弁護士に相談するメリットを教えてください。
結果的に早い解決につながりやすいことです。相談せず自分で考えて行動すると、法的に関係のないところでもめてしまったり、感情的な対立が深まったりする可能性もあります。一方、弁護士に相談すると、正しい法律知識を得られますし、見通しを立てて行動できるので、無用なトラブルを防ぐことができます。
相談してアドバイスを受けるだけでも有益ですが、場合によっては弁護士に依頼もすることで、よりスムーズな解決が期待できます。手続きや相手方との交渉などを全て弁護士に任せられるので、心の負担も軽減するでしょう。
早めに相談するメリットを教えてください。
早めに相談することで、自分にとって不利益な事態を回避できます。
たとえば遺産分割協議書にサインした後に「よく確認したら自分に不利な内容だったので、なかったことにしたい」と相談に来る方がいますが、よほど特殊な事情がない限りは難しいです。サインをする前に弁護士に相談して協議書の内容を精査し、本当にサインしていいのかアドバイスを受けることで、自分の権利を守れます。
これまで取り組んできた相続案件の中で、印象に残っているものを教えてください。
法定相続人は姉妹2人だけというケースがありました。姉妹の一方から相談を受けて事情を聞くと、法律的には特に難しい問題がなかったので、弁護士に依頼せずご自身で遺産分割協議をしてはどうですかとアドバイスしました。
ただ、法律的な問題というより人間関係の面でなかなか話し合いが進まないということだったので、依頼を受けることになりました。
依頼者の代理人として相手方と交渉したところ、「登記に必要な印鑑証明書を出したくない」「遺産の振込先口座を教えたくない」などと言われて、なかなかスムーズに手続きが進みませんでした。
そこで、相手の譲れない部分を踏まえて、印鑑証明書は法務局しか見ず私は絶対に見ないと約束して提出してもらったり、遺産は振込ではなく現金で渡すなどの対応をしました。その結果、無事に話し合いによって遺産分割を終えることができました(結果的には、想定より早期に解決できました)。
解決したときには、依頼者から、「自分ではどうしようもなかったので依頼して本当によかった」と感謝の言葉をいただきました。
相続のトラブルを抱えて弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。
相続は親族間のトラブルなので、相手方とやりとりする中で、大きなストレスを感じたり、感情的になる場面も多々あるでしょう。まずはご相談いただくことで、状況が整理でき、今後どのように対応すればよいかがわかります。何より、不安を打ち明けることで心の負担が軽くなるはずです。
当事務所では初回相談は無料で承っています。お気軽にご相談ください。