キャリア30年の弁護士が一貫して対応。依頼者との信頼・協力関係を大切に相続トラブルを解決
神奈川県横浜市中区で「植田法律事務所」を経営する植田薫弁護士(神奈川県弁護士会所属)に、遺産相続案件を手掛ける上での心構えや事務所の強みなどを伺いました。社会人経験を経て弁護士になり、30年にわたるキャリアの中で多数の相続案件を扱ってきたという植田弁護士。複雑な案件もコツコツ粘り強く取り組み、相続が終わった後のことも見据えて、依頼者にとって最も利益のある解決を導きます。
インタビュー
依頼者と協力し、ともに解決に向かう
これまでの経歴を教えてください。
東京の下町で生まれ、横浜で育ち、大学卒業後は3年間コンビニのフランチャイズ本部に勤務し、コンビニ店の店長から経営企画まで経験しました。1994年に弁護士になってからは、横浜市内の事務所に勤務した後、1996年に独立して当事務所を開設しました。
事務所として、どういったことを大切にされていますか。
大々的に理念やモットーを掲げているわけではありませんが、裏技のようなことはあまり好きではないので、「当たり前のことを正々堂々やる」ということを大切にしています。
方針選択、裁判での主張、証拠の提出など、様々な場面で意識していることです。法律に照らして間違った方向にいかないように、と思っています。
依頼者とのコミュニケーションで心がけていることを教えてください。
相手の様子を見ながら説明の仕方を変えたり、繰り返し丁寧に伝えるといった工夫をしています。たとえば、ある程度法律知識をお持ちなのか、そうでないのかによっても表現の仕方を変えます。
また、「信頼関係と協力関係」を大切にしています。弁護士が取り扱う業務は、短くても数ヶ月、長ければ数年かかります。特に相続の場合は解決までに長期間かかる傾向があります。だからこそ、弁護士と依頼者が互いを信頼し合って解決に向かうことが大切です。
また、法律的な部分は私の専門ですが、依頼者が持っている資料を出してもらったり、知っていることを話してもらうなど、依頼者の協力も不可欠です。そういう意味で、弁護士だけが頑張るのではなく、協力関係を築くことも大切だと思っています。
複雑な問題も粘り強く取り組み、最善の解決へ
相続案件に注力している理由を教えてください。
弁護士になった当初から長年相続案件を取り扱っていますので、その知識や経験を使って皆様のお役に立ちたいと思い注力しています。
相続は法律や制度も難しいものが多いですし、相続人同士の感情的な対立、遺産をどう分けるのがよいかなど、難しい問題はたくさんあります。だからこそ弁護士の力が必要ですし、難しい分やりがいを感じています。
相続について、どのようなご相談が多いでしょうか。
遺産分割協議、遺言書作成、遺留分侵害額請求、相続放棄など、相続全般についてご相談いただいています。
遺産分割協議では、不動産の名義が何代も前のままになっていて名義変更できない、相続人の中に内縁の妻の子がいて連絡を取りづらいといったご相談があります。
相続案件を手掛ける上で心がけていることを教えてください。
相続は感情的な対立が大きい分野で、「本当に解決できるんだろうか」と思うこともありますが、最終的にはどの案件も解決してきました。ですから、諦めずにコツコツ取り組むことを心がけています。
解決方法も、単に相続の割合だけを決めて終わりではなく、相続後にトラブルが起きないような解決を心がけています。たとえば不動産を共有にしても、住んでいない人にとってはあまり意味がありません。そういう場合は、不動産は住んでいる人が相続して、住んでいない人は預金を相続するといった方法を提案します。
また、遺産に関する資料の収集・検討・整理など、地道な作業が多いのも相続の特徴です。ミスや見落としがないように、慎重に進めることを心がけています。
他士業とも連携し、相続の悩みにトータルで対応
先生の事務所ならではの強みや、他の事務所との違いはどんなところでしょうか。
弁護士として長年のキャリアがありますから、先の見通しを立てやすいことは強みです。それによって、ご相談いただいた段階で、ある程度今後の展開を予測し、難しい問題や障害を避けたり、事前に対策を考えたりすることができます。
また大きな事務所の場合、途中で担当弁護士が退職したり担当が交代になったりすることもあるようですが、当事務所に所属している弁護士は私だけですから、最初から最後まで責任を持って担当できるところも特徴ですね。
相続について弁護士に相談するメリットを教えてください。
相続は、法律や制度も難しいものが多いです。ですから、ご自身で「こうしようと思う」という考えがある場合は、弁護士に相談することで、その考えが法律的に正しいのか、あるはずの権利を見落としていないかといったチェックを受けることができます。
また、考えがまとまらなかったり、何をすべきかわからなかったりする場合に、状況の整理や今後の見通しが立てられるところも、弁護士に相談するメリットです。
早めに相談するメリットと、相談が遅れることによるデメリットを教えてください。
たとえば遺産分割だと、すでに遺産分割協議書を交わしてしまった後だと手遅れです。相続人同士で途中まで内容や方針を決めた後だと、手遅れとまでは言いませんが、やり直すために相当な時間や労力がかかることが多いです。ですから、相続人同士で話し合う前に、ご相談だけでもしていただくほうがよいです。
相続放棄(相続開始から3ヶ月以内に申し立てが必要)など法律上の期間制限がある場合は、相談が遅れることで権利を失うこともあるのでご注意ください。
初回相談の流れを教えてください。
まずは電話かWebフォームから予約をしてください。電話でご予約いただく際には、時間が許せば簡単に概要をうかがって、相談当日にお持ちいただきたい資料などもお伝えします。あるいは、その時点で弁護士に相談すべき内容ではないとわかれば、その旨をお伝えし、適切な相談窓口をご紹介することもあります。
これまで取り組んできた相続案件の中で、印象に残っているものはありますか。
何代も前から遺産分割ができていなかった不動産があり、名義変更できないのでなんとかしてほしいとご依頼いただきました。戸籍を取って調べてみると、約60名もの相続人がいることがわかったのです。中には、全く消息がわからない方や海外在住の方もいて、相続財産清算人の選任申立をしたりと大変でしたが、最終的には無事に依頼者の名義にできて大変喜んでいただけました。
相続のトラブルを抱えて弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。
当事務所では、法律的なことはもちろん、法律的なこと以外も含めて対応させていただいています。たとえば登記が必要であれば司法書士を紹介したり、相続税の申告が必要であれば税理士を紹介したり、相続後の証券会社の口座の処理について相談に乗ったりもしています。
なにかお困りごとがありましたら、お気軽に当事務所へご相談ください。