相続弁護士 ドットコム
安達法律事務所(岡山県倉敷市)

安達法律事務所

所在地
岡山県 倉敷市鶴形1-4-15 シャトーブリアン2階
受付時間
  • 平日可
初回相談料
5,500
/
45分まで
(税込)
お問い合わせいただく際に、ご相談者と亡くなられた方との親族関係と、お困りの内容について簡単におうかがいします。

地元・倉敷市で地域に密着した相続サポートを提供〜正確な見通しと論理で問題解決に導く

安達 祐一安達法律事務所
地元・倉敷市で地域に密着した相続サポートを提供〜正確な見通しと論理で問題解決に導く

岡山県倉敷市「安達法律事務所」の安達祐一弁護士(岡山弁護士会所属)に、相続分野の取り組みについて話を聞きました。地元倉敷市で地域に密着した活動を続ける安達弁護士は、相続問題の解決において「交通整理」が重要と話します。相続問題における事務所の強みや弁護士に相談するメリットなどについても聞きました。

インタビュー

弁護士のニーズが高い倉敷市で開業

弁護士登録から現在の事務所に入所するまでの経緯を教えてください。

2006年に弁護士登録をして、最初の4年間は岡山市内の弁護士事務所で経験を積みました。その後、独立をして出身地である倉敷市で事務所を開設しました。

倉敷市を選んだ理由は、単に地元だからというだけではありません。当時、倉敷市には弁護士事務所が少なく、多くの事務所が岡山市に集中していました。倉敷市は人口の多い都市ですが、岡山市と近いこともあって、依頼者の多くが岡山市まで足を運んでいました。

しかし、岡山市内の事務所で働いていたとき、「ここまで来るのが大変」という声をよく耳にしていたのです。当時はオンライン会議のような便利な手段もなかったため、打ち合わせの度に事務所まで来てもらう必要がありました。そうした状況を踏まえて、倉敷市にはもっと弁護士事務所が必要だと感じ、地元での開設を決めました。

事務所の理念を教えてください。

法律問題は、早期に対処することが非常に重要です。問題が大きくなってからではなく、小さな疑問や不安がある段階で相談していただければ、より効果的な解決策を見出せる可能性が高くなります。そのためにも、依頼者が気軽に相談できる「かかりつけ医」のような存在であることが大切だと考えています。

親しみやすさを出すために、事務所のロゴにはあやめの花をモチーフにしたイラストを採用しました。私たちの事務所は商店街の中にあり、通りから事務所の名前が見えるのですが、漢字だけが並んでいるよりも、柔らかな印象を与えられているのではないかと思います。

もう一つ大切にしているのは、依頼者に正確な見通しを伝えることです。最初に立てた見通しと結果のずれが大きいと、当然ながら依頼者は納得がいかないでしょう。たとえ初めから見通しが厳しい場合でも、その情報を正直に伝えたうえで進めるのと、そうでないのとでは、同じ結果であっても依頼者の受け取り方は大きく異なります。

正確な見通しを立てるためには、依頼者の話をしっかりと聞き、問題の本質や裁判において重要となるポイントを見極めることが不可欠です。そうしたことを怠ることなく、一つひとつの案件に丁寧に向き合うことで、依頼者が納得のいく解決を図るように努めています。

安達法律事務所_事務所入口

「交通整理」を行うことで問題を円滑に解決

相続分野に注力されている理由を聞かせてください。

弁護士の介入が非常に大きな影響力を持つ分野だからです。

遺産分割のトラブルでは、考えるべき順序が明確に決まっています。相続人の特定から始まり、相続分の特定、遺産の範囲の確定、遺産の評価、そして最終的にどのように遺産を分けるかという流れです。これらを順序立てて解決していく必要があるのです。

しかし、このような順序があるということは、一般的にはあまり知られておらず、その結果として問題が複雑に絡んでしまうケースが少なくありません。こうした問題に弁護士が介入して、適切に交通整理を行うことで、スムーズな解決が可能になります。

さらに、相続は一般の方の考えと法律上の解釈との間に大きなずれがあることも特徴です。例えば、兄弟達の中で親の世話を一手に引き受けていた子どもが、他の兄弟よりも多くの財産を相続すべきだと考えるのは自然なことかもしれません(これを「寄与分」と言います)。しかし、裁判所ではある程度の親の世話は子どもとして当然のこととされ、子どもに一般的に期待される以上の世話をしないと、遺産の分配には影響を与えにくいのが現状です。

このように感情と法律とのずれがある分野だからこそ、専門家である弁護士の存在が必要不可欠だと感じています。

どのような相談が寄せられますか。

遺産分割、遺留分、使途不明金に関する相談が多く寄せられます。特に遺産分割の相談では、当事者同士での話し合いではうまくまとまらず、最終的に弁護士のもとへ相談に来るケースが多いようです。

例えば、不動産のように一つしかない遺産を取り合っているケースや、不動産価値の低い山林を誰も引き受けたくないと押し付け合うケース、遺産の評価について意見が対立するケースなどがよく見られます。

また遺産分割で揉めるケースの多くは、感情的な要素が強く関わっています。「昔、兄弟からこんなひどいことをされた」「葬儀の際にこんなことがあった」など、法律上は遺産分割には影響しない出来事が持ち出されたりします。

もちろんこのような話も背景事情としては伺うのですが、そうした感情的な訴えを相手にそのままぶつけても、問題は解決しません。感情論ではなく、きちんと理屈を立てて相手方を説得することが重要です。法律に基づいた論理的な主張を展開し、冷静に話し合いを進めることが円滑な解決を導きます。そのためにも、弁護士の介入が力になると考えています。

相続案件を手がけるうえで心がけていることはありますか。

「交通整理」を適切に行うことです。そのために、依頼者の話をしっかりと聞いて先ほどの順序に当てはめ、その中でどこが問題になっているかを見極めます。そして、問題を解決するためにはどのような法的な構成をし、どのような証拠が必要かを考えます。

一つひとつの問題を整理することで、複雑に絡み合った状況を解きほぐし、論点を明確にすることができます。そうすることで、効率的かつ効果的な解決策を見出すことが可能になるのです。

また、依頼者とのコミュニケーションにおいては、感情移入はしますが、感情が同化してしまわないよう、一歩引いた立場から行うように心がけています。依頼者は様々な感情を抱えています。それを受け止めることは大切ですが、そのまま相手方に伝えても問題解決にはつながりません。

私の役割は、依頼者から伝えられた情報の中から必要なものを抽出し、それを法的な主張に変換することです。そのためには、客観的な視点を保つことが不可欠です。依頼者の感情に共感しつつも、弁護士というプロフェッショナルとしての視線を忘れないよう気を付けています。

安達法律事務所_事務所内

相続案件の解決だけではなく、その先のサポートまで

相続問題を弁護士に相談するメリットにはどのようなことがありますか。

第一に、話し合いによる解決の可能性が高まります。当事者同士が直接交渉すると、どうしても感情の対立から話がこじれてしまうことがあります。しかし、弁護士が間に入ることで感情的な部分を抑え、客観的な視点から問題を整理して円滑に話を進めることができます。

また、相続問題は家族間の問題であり、相続が終了した後も親族関係は続きます。ですから、できる限り遺恨を残さずに解決することが大切です。弁護士がクッションとなることで、直接的な感情のぶつかり合いが避けられます。家族関係を損なうことなく問題を解決できる可能性が高まるといえます。

相続分野における事務所の強みや特徴を教えてください。

依頼者が安心して全ての手続きを終えられるよう、アフターサービスにも力を入れています。
遺産分割協議などの問題が解決した後も、相続には不動産登記や相続税の申告、被相続人の預金口座の解約や名義変更など、様々な手続きが必要です。こうした手続きについても、必要に応じて他の専門家を紹介したり、当事務所で対応したりすることで、依頼者の負担を軽減しています。
当事者間での合意の成立がゴールではなく、その後の手続きまでしっかりとサポートすることが大切だと考えて取り組んでいます。

安達法律事務所_相談室

相続案件で印象に残ってる案件やエピソードはありますか。

共同相続人から、被相続人の預貯金を大量に使い込んでいるという疑いをかけられた依頼者のケースが印象に残っています。依頼者はとても誠実な方で、亡くなった親の預金をきちんと管理・運用されていました。しかも、非常に詳細な出納帳をつけていたのです。その記録の量は膨大で、調査に相当な時間を要するほどでした。

私たちは、この膨大な記録と実際の資料とを突き合わせ、一つひとつ丁寧に裏付けをして、その結果を基に、1円とはいえ親の預貯金を私的に使い込んだことはないと主張しました。しかし、相手方は納得せず、裁判によって結論を出すことになったのです。

最終的に、裁判所は私たちの提出した資料を確認し、使い込みの疑いは全くの誤解であると判断し、依頼者の正当性を認めた判決を書いてくれました。

このケースは、依頼者がきちんと資料を残していたからこそ勝訴できた案件でした。もしも資料がなければ、どれだけ誠実に母親の面倒を見ていたとしても、結果は異なっていたかもしれません。正しい人が正しく報われたことに、非常に意義を感じた案件として今でも心に残っています。

最後に、相続トラブルを抱える方へメッセージをお願いします。

少しでも疑問に思うことがあれば、早めに弁護士に相談することをお勧めします。相談したからといって、必ず依頼しなければならないわけではありません。話を聞いて悩みや不安が解消されたり、あるいは自分の力で解決できると感じたなら、ご自身で話を進めてみるというのもまったく問題ありません。
私の経験上、「もっと早く相談に来ていれば」と思うケースは多くあります。相続問題には期限のある手続きもありますし、時間が経過すればするほど、選択肢が狭まってしまいます。早めに相談することで、より多くの選択肢の中から最適な解決策を見出すことができるのです。
「弁護士の話を聞いてみるだけ」でも全く問題ありませんので、どうぞお気軽にご相談ください。