地元・伊那市に事務所を構えて約10年。地域密着の弁護士が相続問題を最善のゴールに導きます
長野県伊那市で「唐澤洋祐法律事務所」を経営する唐澤洋祐弁護士(長野県弁護士会所属)に、遺産相続案件を手掛ける上での心構えや事務所の強みなどを伺いました。丁寧でわかりやすい説明や、こまめな連絡、依頼者の意向を尊重してサポートする姿勢など、常に依頼者ファーストで問題解決に取り組む唐澤弁護士。生まれ育った伊那市で、信頼できる専門家とのネットワークも駆使しながら、地域の方の困りごと解決に尽力しています。
インタビュー
最善の解決方法を一緒に考えます
これまでの経歴について教えてください。
出身は長野県上伊那郡で、高校は伊那北高等学校に通っていました。大学から東京に出て、立教大学法学部と明治大学法科大学院(ロースクール)を卒業しました。2012年に弁護士になったのを機に長野県に戻り、長野市内の法律事務所で経験を積みました。そして、いずれは独立したいと思っていたので、2015年に当事務所を開設しました。
どのような想いで事務所を開設されたのでしょうか。
地元の皆様のお役に立ちたいという想いもありましたし、長年暮らした場所で活動したいという想いもあり伊那市を選びました。
司法試験に合格した頃から、地域に密着して個人や中小企業をサポートする弁護士になりたいと思っていました。今、一歩ずつその夢を実現できていると感じます。
事務所として、どういったことを大切にされていますか。
依頼者にとって最善の解決方法を一緒に考えることです。
多くのケースでは、解決方法は複数考えられます。ただ依頼者としては、色んな選択肢を目の前に示されても、どれを選べばよいのか迷ってしまうでしょう。
そこで私は、ただ選択肢を示すだけでなく、想定される結論やメリット・デメリットを説明し、どの選択肢が依頼者にとって一番よいのか一緒に考えるようにしています。決して私の考えや意見を押し付けることはせず、依頼者の希望を尊重することを大切にしています。
依頼者とのコミュニケーションで心がけていることを教えてください。
連絡を密に取り合い、こまめに進捗を報告することです。依頼者が、「自分が依頼した案件は今どうなっているのだろう」と思われるのは当然です。少しでも動きがあれば、できるだけ早く報告しています。また、電話やメールだけでなく、依頼者から要望があれば、直接会ってお話する時間を設けるなど、丁寧なコミュニケーションも心がけています。
弁護士の専門的な知識や経験でスムーズに解決するケースが多いです
相続案件に注力している理由を教えてください。
遺産分割協議も調停も、形式上は、弁護士に頼まずご自身でも行えます。ただ、相続に関する法律や手続きは難しいものが多いですし、専門的な知識や経験が必要になる場面もあります。法律の専門家として、弁護士がお役に立てることが多いことから、力を入れています。
ご自身で対応された結果、よくない方向に進んでしまったケースを見たことはありますか。
たとえば、被相続人が自筆した遺言書が不完全なものだったために、相続人がもめてしまったケースがあります。遺言書を書く段階で弁護士に相談していれば防げたトラブルだと思います。
また、ご自身で遺産分割調停に対応されたのですが、感情論ばかりになってしまい話し合いが進まなかったケースもあります。結果的には、調停の途中から私にご依頼いただき、他の相続人にも弁護士が付いたことで、話し合いがまとまったケースもありました。
相続についてよくある相談内容を教えてください。
遺産分割、遺言書作成、相続放棄に関するご相談が多いですが、それ以外にも幅広くご相談いただいています。
遺産分割に関しては、元々抱えていた不満などが相続を機に表面化して、話し合いがうまくいかないケースが多いですね。被相続人の介護をしていた相続人の努力をどう評価するか、一部の相続人が被相続人から生前に財産を受け取っていたことをどう評価するか、一部の相続人が通帳などの資料を持っていて見せてくれないといった問題もよくあります。
不動産の処分が問題になるケースも多いです。農地、山林、買い手がつきにくい住宅などは売却も難しく、押し付け合いになることもあります。
色々なことが問題になるのですね。
そうですね。特にもめごとがなくても、相続人がそれぞれ遠方に住んでいて、物理的に話し合いが難しいケースや、どういう遺産があるか分からなくて相談に来る方もいます。そういったケースもご自身では対応が難しいと思いますので、弁護士に相談されるとよいかと思います。
遺言書作成については、どういったきっかけで相談に来られるのでしょうか。
年齢を重ねたり大病を患ったりして、「先は長くない」と感じたタイミングで来られる方が多いです。ただ、その時点ですでに認知機能が衰えていることもあります。そうなると遺言書を作っても、相続発生後に有効性をめぐってトラブルになりかねません。
遺言は書き直すこともできますので、「今はまだ大丈夫」と先延ばしにせず、ぜひ、心身ともに健康な段階で作成していただきたいです。
土地勘や信頼できる専門家とのネットワークも強みです
相続案件を手掛ける上で心がけていることを教えてください。
相続は、遺産の一覧を作ったり、遺産を調査したりといった、細かな作業が多い分野です。ミスをしないように慎重に進めることや、効率的に資料を集めることを心がけています。
また、相続分野は大きな法改正や制度の新設がたびたび行われます。そういったことにもきちんと対応し、参考になりそうな裁判例をチェックするなど情報収集に努めています。
事務所ならではの強みや、他の事務所との違いはどんなところでしょうか。
伊那市は私が生まれ育った場所でもありますので、土地勘があって話が早いことは強みです。また相続では、税理士・司法書士・不動産業者などとの連携が不可欠です。当事務所を開設して約10年、地元の専門家と連携して多数の案件を解決してきました。その道のプロの方々との信頼できるネットワークがあることも強みです。
また弁護士として豊富な経験がありますから、見通しの精確さや解決方法の引き出しの多さなども強みと言えます。
初回相談無料。早めの相談で、権利や証拠を失わずに済むことも
相続について弁護士に相談するメリットを教えてください。
「法的にどう解決すればよいのか」「どういう結果になりそうか」ということについて、専門的なアドバイスを受けられることは大きなメリットです。
相談が遅れることによるデメリットを教えてください。
一つは、法律上期限が決まっている場合は、それを過ぎると権利を失うことになりかねません。ですから早めに相談することで、そういった事態を防ぎやすくなります。特に相続放棄(3ヶ月)や遺留分侵害額請求(1年)は比較的期限が短いのでご注意ください。
もう一つは、証拠がなくなるリスクです。たとえば銀行の取引履歴や医療記録などは、保管期限が過ぎてしまうと取得できなくなります。また関係者が他界してしまって話を聞けなくなることもあります。その結果、依頼者に有利な証拠がなくなることもあります。
初回相談の流れについて教えてください。
まずは電話かメールでご予約いただきます。相談内容を簡単にうかがい、相談当日にお持ちいただきたい資料などをお伝えします。そのうえで事務所までお越しいただき、相談をうかがい、その場でできる限りのアドバイスをさせていただきます。
これまで取り組んできた相続案件の中で、印象に残っているものを教えてください。
遺産分割協議のケースなのですが、依頼者としては、自宅や施設で一生懸命被相続人の介護をしたので、その分を寄与分として認めてもらい、多く相続したいというご希望でした。ところが他の相続人は、自分も介護していたと主張して、依頼者の寄与分を認めようとしませんでした。
そこで私は、介護に関する記録を取り寄せて提出したり、ケアマネージャーから直接お話を聴いて陳述書という書面にまとめて提出するなど、誰がどういう介護をしていたかといったことを丁寧に立証していきました。その結果、一定の金額が寄与分として認められました。
依頼者は、「自分がしてきたことがきちんと報われた」と、大変喜んでくださいました。早い段階から証拠集めに奔走したことが功を奏し、いい結果につながったのだと思います。
相続トラブルを抱えて弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。
相続は、単純に法定相続分に従って分ければよいという単純な話ではなく、難しい問題がたくさんあります。ご自身で対応した結果、よくない方向に進んでしまうことも十分考えられます。少しでも不安や疑問がある場合はそのままにせず、一度弁護士のアドバイスを受けて、正しい対応方法を確認していただければと思います。
当事務所では、ご相談いただきやすいように初回相談は無料にしております。どのようなこともお気軽にご相談ください。