相続弁護士 ドットコム
ウィン綜合法律事務所(大阪府大阪市)

ウィン綜合法律事務所

所在地
大阪府 大阪市北区西天満4-11-22 阪神神明ビル901号
受付時間
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いかなるときも誠実に。丁寧な対話を通じて解決の道筋を描き、法律に基づく正しい相続を実現

坂野 真一ウィン綜合法律事務所
いかなるときも誠実に。丁寧な対話を通じて解決の道筋を描き、法律に基づく正しい相続を実現

大阪府大阪市で「ウィン綜合法律事務所」を経営する坂野真一弁護士に、相続案件に取り組む上での心構えや事務所の強みを聞きました。長年の経験と日々の研鑽に裏打ちされた的確な見通しに基づき、依頼者の悩みを解決に導く坂野弁護士。相続問題を弁護士に相談・依頼するメリットや、よくある相談、丁寧な主張・立証活動が実を結んだ案件などについて、詳しくお話しいただきました。(大阪弁護士会所属)

インタビュー

「正しい解決」と「誠実な対応」がモットー

事務所の理念を教えてください。

事務所として大切にしているのは、「正しい解決を目指す」ことです。勝つことが全てとは考えていません。依頼者の正当な権利を守り、利益を最大化するためのサポートを提供することが、私の役割だと思っています。

依頼者への誠実な対応も心がけています。法律相談の予約をいただいた際には、可能であれば事前にある程度の事情を伺い、きちんと下調べをしておきます。相談当日は、より詳しく話を伺った上で、法律的な論点や、依頼者の状況に近い裁判例、これから予想される展開などを説明します。依頼者の意向を実現するために私が提供できることも丁寧に伝えます。

当事務所では、初回相談は30分無料で承っています。事前に下調べができれば、30分の中で、依頼者の問題を解決するための具体的なアドバイスを提示できることが増えます。反対に、事前に事情を伺わないまま相談を受けると、状況を確認・整理するだけで時間が過ぎ、アドバイスの時間が十分に取れない可能性があります。

どうすれば依頼者にとってプラスになるか?どんな対応が誠実と言えるか?という視点を常に持って行動することを大切にしています。

ウィン綜合法律事務所_事務所内

的確な見通しを立て、デメリットも含めて丁寧に説明

相続についてよくある相談内容を教えてください。

最も多いのは、相続人同士で遺産分割をしようとしたけれどうまくいかず、困って相談に来るケースです。

たとえば、「相続人の一人が遺産を管理していて、何がどのくらいあるのか詳細を教えてくれない」という相談や、「亡くなった人と同居していた相続人が、遺産を使い込んだ疑いがある」「生前、親の介護をしていたことを考慮して、取り分を増やしてほしい」ということで相談に来る方もいます。

中でも、使い込みの問題は複雑なケースが多いです。使い込みの疑いを突きつけても、「自分ではなく、亡くなった人自身が使ったお金だ」と言われると、それを否定する証拠を集めるのが非常に難しいのです。裁判所も確実な証拠がなければ使い込みを認めない傾向にあります。

ただ、一般の方の中には、テレビやインターネットの情報の影響で、「訴えたら勝てるのではないか」と誤解されている方がとても多いです。そのため、使い込みの相談に来た方には、まずどのくらいの証拠があるのかを伺い、「証拠が揃っていないと、かなり厳しい闘いになると思います」と率直に伝えます。

「可能性はゼロではないので、やるだけやってみましょう」と、実際の可能性を無視して変に期待だけを持たせるようなお話しはしたくないと思っています。見通しを事前にきちんと説明して、納得の上で、依頼するかどうかを判断していただけるように努力しているつもりです。

依頼者に対する誠実な姿勢が伝わってきます。寄与分についてはどうでしょうか。

「きょうだいの中で自分だけが親の面倒を見ていたのだから、取り分に反映されるべきだ」と主張する方もいますが、通常のお世話は扶養の範囲内と見なされます。裁判になった場合、寄与分として認めてもらうことはなかなか難しいです。同居して世話をしてきた苦労が十分に反映されず、精神的に辛い思いをされる方も少なくありません。

裁判では寄与分と認定されないケースでも、相続人同士での話し合いができるのであれば、柔軟な解決が望める場合があります。弁護士が間に入り、依頼者の取り分を増やす方向で交渉した結果、「これだけ面倒を見てくれたのだから」ということで他の相続人が譲歩してくれる可能性もあります。

しかし、相続人同士で話し合った結果、関係性にヒビが入ってしまうと、弁護士が交渉してもなかなか他の相続人の合意を得られません。だからこそ、相続が発生し、少しでも問題が起こりそうな兆候があれば、早めにご相談いただくことが重要です。問題が小さいうちに弁護士が入って適切に対応することで、依頼者の意向に沿う形での解決につながることが期待できます。

特別縁故者の主張が認められ、1億円あまりの財産を取得したケースも

これまで取り組んできた相続案件の中で、印象に残っているものはありますか。

最近の案件では、特別縁故者の案件が印象に残っています。特別縁故者とは、法定相続人ではないものの、被相続人と生計を同じくしていたり、特別に親密な関係にあったりした人のことです。たとえば、内縁の配偶者や、養子縁組をしていない事実上の養子などが該当します。被相続人に相続人が存在しない場合、本来ですと遺産は国庫に帰属しますが、特別縁故者が相続財産から分与を受けられる可能性があります。

この案件では、被相続人(継母)の事実上の養子であった依頼者が、特別縁故者として財産の分与を求めました。被相続人は1億円以上の財産を残していましたが、依頼者の方との間で養子縁組をしておらず、このままでは財産が国に帰属してしまう状況でした。依頼を受けて、裁判所に申し立てをした結果、特別縁故者として依頼者がほぼ全額の分与を受けることが認められました。

依頼者は、父親と最初の妻の間に生まれ、父親と再婚相手である被相続人と3人で親子同然に生活していました。しかし、父親がなぜか養子縁組の手続きをしておらず、被相続人と依頼者との間には法的な親子関係がなかったのです。先に亡くなった父親の財産は被相続人が相続していました。依頼者は継母の遺産を相続できるだろうと思っていたのですが、税理士に相談したところ、「相続する権利がない」と言われて、驚いて私たちに相談に来られました。

裁判所と相続財産管理人(法改正で相続財産清算人)に対して、依頼者と被相続人が親子同然の生活を送っていたことを証明するために、様々な証拠を集めました。たとえば、生命保険申込書において受取人欄の続柄に「長女」として記載されていた事実や、家族で一緒に旅行した際の写真、やり取りしていた手紙などです。

また、被相続人は専業主婦であったことから、1億円以上もの財産を自力で貯めたと考えるのは不自然で、実質的には先に死亡した父親の財産を引き継いだものである可能性が強いことなども強調しました。

このような主張・立証を展開した結果、相続財産管理人・家裁調査官の双方から良い意見書を出していただけましたし、裁判所がこちらの主張に納得し、最終的に良い結果を得られました。

特別縁故者として財産分与を請求する場合、自身が特別縁故者であることを、証拠を揃えて立証することが求められます。親子同然の生活関係が実際にあったとしても、「なるほど、確かにそのような生活関係が本当にあったのだな。だとすれば、通常の相続のように財産を分与した方が良いな」ということまで、裁判所に理解・納得してもらわなくてはなりません。このような複雑なケースでも、弁護士への相談が解決の鍵となります。

ウィン綜合法律事務所_相談室

公平な遺産分割のためには、弁護士のサポートが有効

相続について弁護士に相談するメリットを教えてください。

相続は家族間の問題であり、「自分たちで対処できる」と考える方もいると思いますが、弁護士に相談することで多くのメリットを享受できます。

特に兄弟姉妹間の相続問題では、声の大きい人や説得力のある人が他の相続人を押し切り、自分に有利な条件で遺産を分割しようとするケースが少なくありません。こうした不公平が生じることを防ぐために、弁護士の介入が効果的です。

弁護士が入ることで、冷静な話し合いを促し、法定相続分に基づいて公平に分けるべきだと説得します。また、当事者間の対立が緩和され、相手方が無理な要求をしなくなることも期待できる場合もあります。中には、受任通知を送ったところ、相手方の態度が軟化し、私が入るまでもなく問題が解決したケースもありました。

少なくとも、相手方が弁護士を立てたら、こちらも依頼した方がいいと思います。戦車で来る相手に竹槍では立ち向かえません。お互いが戦車で対峙すれば対等に話ができますので、一方的な条件を呑まされるような事態を回避できます。このような場合も、依頼するメリットは大きいと思います。

先生の事務所ならではの強みや、他の事務所との違いはどんなところでしょうか。

1つは、パートナー弁護士とのチームワークです。1人で業務を進めるより、2人の知恵を合わせることで、より良い解決策が見つかることもあります。弁護士同士で案件について話し合う中で、別の視点や新たなアイデアを得られたりと、1人では気づけない視点に助けられることも少なくありません。

長年経験を積み重ねてきましたので、見通しの精度や、解決方法の引き出しの多さも強みです。ただし、安易に経験に寄りかかることなく、最新の情報に対応するために日々勉強を欠かしません。分かっていることでも、都度、条文や文献を確認して間違いがないようにするなど、常に誠実に案件に取り組む姿勢を大切にしています。

15年以上前から現在まで、大学・大学院で非常勤講師として教鞭をとっています。正しい知識を学生さんに伝える必要がありますから、勉強を続ける動機の一つになっています。また、法律知識がまだ十分でない学生さんにも、理解できる説明をしなくてはなりませんので、依頼者の方にわかりやすい説明を行う練習にもなっていると感じています。

弁護士の説明が分かりにくいのであれば、そのように仰って頂ければより具体的にわかりやすく説明いたします。「他の弁護士さんの言うことは難しくてよく分からなかったが、やっと意味が分かりました」と仰っていただけることも多いです。

相続問題は、早期発見・早期対応が重要

相続のトラブルを抱えて弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。

相続についてお悩みの方は、できるだけ早めに弁護士に相談することをお勧めします。一人で悩んでいてもなかなか状況は好転せず、不安が募るばかりです。悩んでいることを弁護士に話し、解決するための具体的な方針を一緒に考えることで、一歩ずつ前進できます。「確実に前に進んでいる」という実感を得られて、精神的な不安も徐々に晴れていくでしょう。

弁護士費用が心配な方もいると思いますので、初回相談時に見積もりをお出しし、なぜそのような金額になるのかを詳細に説明します。また、依頼していただく場合の契約内容についても、不明点がなくなるまで丁寧に説明するよう努めています。

相続問題は病気と同じで、早期発見・早期対応が重要です。事態が深刻化する前に適切なアドバイスを受けることが、ダメージを最小限に抑えるための最善策といえます。精神面のケアも含めて、問題解決をサポートいたします。お気軽にご相談ください。