25年以上の弁護士経験が強み。地域のネットワークを存分に活かし、西三河の相続問題を解決します
愛知県岡崎市で「永谷和之法律事務所」を経営する永谷和之弁護士にインタビューを行いました。永谷弁護士は地元である西三河、岡崎の地で20年以上事務所を構えています。事務所の理念や相続の対応方針、相続における事務所の強みなどを聞きました。(愛知県弁護士会所属)
インタビュー
西三河地域に根ざす信頼と実績の法律事務所
岡崎市で法律事務所を開設した経緯を教えてください。
私は高校までを愛知県西尾市で過ごし、一橋大学法学部に進学しました。司法試験合格後の1998年に弁護士登録をして、名古屋の法律事務所に入所したあと、2003年に独立しました。
岡崎市で開業したのは、弁護士経験を積む中で、生まれ育った西三河地域の力になりたいという思いが芽生えたからです。地元で頑張ろうと決心し、西尾市と同じ裁判所の管轄区域内である岡崎市で事務所を開きました。開業から早20年が経ちますが、人柄が温かい方の多い、素敵な街だと思っています。
事務所の理念は何ですか?
「依頼者の最善の利益を追求すること」が弁護士の一番大きな使命であり、事務所の理念です。そのために当事務所では、依頼者の気持ちに寄り添い、理解しつつ、その気持ちに一番フィットした解決方法をご提案しています。依頼者は精神的なストレスや不安、場合によっては怒りの感情も抱えているため、まずはその気持ちを受け取る必要があると思うのです。
弁護士として25年以上、依頼者と接してきて、単に「問題を解決するだけ」では不十分だと感じています。解決というゴールに至る前に、「本当に依頼者のためになる解決なのか」を常に考える必要があると思います。
依頼者の気持ちや価値観、考え方などを理解していないと、「何が依頼者の最善の利益なのか」「何が一番良い解決方法なのか」は考えられません。依頼者の個性もさまざまです。「とことん争いたい」という人もいれば、「できるだけ早く解決したいけれど、これだけは譲りたくない」という人もいます。
そこで、気持ちの真意や一番の希望を理解したうえで、依頼者が絶対に譲れない部分を確保しつつ、なるべく早く解決できる合理的な方法を提案するようにしています。問題を抱えていること自体がストレスだと思うので、スピード感も重要視していますね。そのようにして、依頼者が最も納得できる解決を目指しています。
丁寧なコミュニケーションを重ね解決策を提案
相続の対応で心がけていることを教えてください。
依頼者の話をよく聞き、丁寧にコミュニケーションを取ることを心がけています。
初対面のときから解決に至るまで、依頼者の話を頭ごなしに否定するようなことは絶対にしません。依頼者の主張が法的に正しいかどうかは、弁護士が深く調べたうえで判断すればよいのです。まずはどういった事実があって、どういった理由で今の気持ち(主張)になったのかを、安心して話していただければと思います。
ただ、信頼関係を築きたいので、安請け合いはしません。希望を伺ったうえで、時には「できません」と明確にお伝えすることもあります。最善の解決策を提案したいからこそ、弁護士として責任を持って、人として誠実に対応したいのです。
対応方針はありますか?
私は「これはどうですか?」「あれはどうですか?」と積極的に解決策を提案していくタイプです。弁護士が提案しないと問題解決後の未来をイメージできないと思うので、先を見据えた具体的な解決プランを提示するようにしています。
相続では「住んでいる家は絶対に譲れない」などの希望がある方は多くいらっしゃいます。その場合は「家を確保する代わりに、相手方にはお金を払いましょう」「お金が払えない場合はこの財産を売ってお金を確保できますか?」など、積極的に解決策や代替案を提案するのです。
相続でよくある問題を教えてください。
特別受益や寄与分の問題が多いです。具体的には、特定の相続人が、亡くなった人から何か特別な援助をもらっていたり、介護を含めた援助をしてあげていたりした場合は、遺産分割の割合を調整する必要があります。これらの情報を聞き取ったうえで、依頼者と相手方の双方が納得するかたちで分割案に反映させるのです。
また、使途不明金の問題も多く見られます。相続人が亡くなった人と同居していた場合、使い込みや横領の疑いを持たれることがあるのです。事実が明確に見えないことで、疑心暗鬼になっているからこそ、問題がこじれてしまっていることもあるため、まずは弁護士としてとことん調べます。通帳の履歴であれば、とことん古いところまで遡ります。
このように、依頼者の納得感につながるよう、きちんと調べたうえで判断することが大切です。資料を集めることは、依頼者はもちろん相手方を納得させるためでもあります。相手方からも資料をもらい、徐々に交通整理をしていくことで、解決に近づいていきます。
25年以上の経験と強固なネットワークが強み
相続における事務所の強みを教えてください。
25年以上の弁護士経験に基づいて見通しを話せることが強みです。裁判所の手続きの一つである「調停」で、トラブルの当事者の仲介者となる「家事調停委員」の経験も豊富なため、遺産分割協議(話し合い)で解決できず、調停や審判に進んだ際の対応にも自信があります。また長年地域で活動しているため、地域の特性や傾向をよく理解しています。
他士業との強固なネットワークも強みです。相続は法律問題だけではなく、税金や不動産、登記の問題など、さまざまな問題が絡んできます。問題をスムーズに解決するためには、他士業とのネットワークが欠かせません。当事務所は税理士、司法書士、不動産鑑定士、不動産業者などとの連携ネットワークが強く、最善の解決策を検討できる環境が整っています。
もはや仕事のパートナーとしての関係以上に、友人として話せるほどの心強さです。不動産を含む相続のときも、「どれくらい急ぎで対応してほしいのか」「どれくらいの価格で売りたいのか」など、やり取りの中で取り繕う必要がありません。正直に言える関係性だからこそ、スピード感ある対応が可能です。
印象に残っているご依頼はありますか?
印象に残っているご依頼としては、30年以上の長期にわたってトラブルが続いていたケースがあります。解決までに弁護士が何度も引き継がれ、私が3人目の担当として解決に導きました。このケースでは生前対策がされておらず、跡取りの問題もあり、引き継いだ段階ですでに問題がこじれていたのです。
本当に苦労しましたが、年月が流れたことによる状況の変化や、粘り強い対応により、無事に解決できました。依頼者には喜ばれ、解決後も関係性が続いています。いまだに「先生、相談に乗ってほしい」と声をかけられることもあります。嬉しいですね。
弁護士は、依頼者の一番つらい時期に伴走する仕事だと思っています。どのようなトラブルであれ、問題を解決して依頼者が明るい気持ちで生活できるようになった瞬間が、一番嬉しいです。前向きに人生を送れるようになった姿を見ると、本当に喜ばしく思います。
弁護士をどのように活用してほしいと考えていますか?
本当の意味で一番役に立つのは、生前対策だと考えています。事前に手を打っておけば、問題がこじれずに済むケースは多いのです。一方で、それは弁護士として知識や経験があるからこそ思うことであり、トラブルが発生していない状況で「早く相談してください」というのも難しいのかもしれません。
ただ、ある程度事前にトラブルが予想できるケースはあります。例えば、子どものいない夫婦のケースです。この場合、兄弟姉妹が相続人になり得るため、トラブルになる可能性が高いです。また、再婚していて、前のパートナーと間に子どもがいるようなケースも揉めやすい傾向にあります。遺言を作っておくだけで、死後の相続人の負担は減るでしょう。
現時点では揉めていなくても、少しでも不安に感じることがあれば、弁護士への相談をおすすめします。
早めの相談で心の負担を軽くしましょう
相続のトラブルを抱えて弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。
お一人で悩みやストレスを抱えていませんか。一人で悩んでいると、解決の道筋は立てにくいものです。早く専門家に相談して、少しでも軽い気持ちになってほしいと思います。
悩んでいることの原因の一つとして、必要な知識を持っていないことがあります。専門家に聞いて必要な知識を得ることで、「そんな方法もあったんだ」と気づき、悩みが軽くなることがあります。弁護士に相談して、何らかの解決の糸口を見つけてみませんか。
不安やストレスを軽減できるよう、サポートいたしますので、まずはご相談ください。