相続弁護士 ドットコム
清流のまち法律事務所(岐阜県各務原市)

清流のまち法律事務所

所在地
岐阜県 各務原市鵜沼川崎町2-114 松崎ビル3階
初回相談料
5,500
/
45分まで
(税込)
相続で争いがある場合、相続人が不明で遺産分割ができない等の相談は無料。
電話で問合せ
050-5283-9489

自衛官から弁護士に。使い込みなど難しい問題にも対応・依頼者の意思を尊重し納得の解決へ導きます

小林 和久清流のまち法律事務所
自衛官から弁護士に。使い込みなど難しい問題にも対応・依頼者の意思を尊重し納得の解決へ導きます

岐阜県各務原市鵜沼川崎町で「清流のまち法律事務所」を経営する小林和久弁護士(岐阜県弁護士会所属)に、相続案件への取り組みについて聞きました。自衛官時代に身につけた精神力と、司法過疎地域での活動で培った豊富な経験を駆使して、困難な案件も解決に導く小林弁護士。自分の判断で動くと不利益を被ることもあると注意喚起し、「困っても困っていなくても、相続が起きたらとりあえず相談してほしい」と話します。

インタビュー

元自衛官の弁護士です。司法過疎地域での活動も経験

これまでの経歴について教えてください。

出身は岐阜県各務原市で、防衛大学校理工学部を卒業し、陸上自衛隊に入りました。自衛官の仕事にはやりがいを感じていましたが、働く中で、もっと自分の判断と責任で仕事をしたいと思うようになりました。

このまま自衛官を続けるべきか、他の道を選ぶべきかーー。悩んでいたちょうどその頃、法科大学院(ロースクール)制度が創設され、社会人からでも弁護士を目指せるルートができました。

自衛官時代、同僚から相談を持ちかけられることがよくあり、私なりのアドバイスをするとすごく感謝してもらえたんです。それが嬉しくて、悩んでいる人の役に立てる仕事がしたいと思ったことも、弁護士に惹かれた1つの理由です。

弁護士を目指そうと一念発起して2005年に自衛隊を退官し、中京大学法科大学院に進み、2012年に弁護士になりました。

異色のご経歴ですね。弁護士になってからは、どんな道を進まれたのですか。

弁護士が一人もいない、あるいはほとんどいない「司法過疎地域」で弁護士をするつもりで、北海道富良野市の法律事務所で3年間経験を積み、2016年に名寄ひまわり基金法律事務所の所長に就任しました。

司法過疎地域で弁護士をしようと思ったのは、「人の役に立ちたい」という想いで弁護士を目指した以上、「一番弁護士が求められる地域で働きたい」と考えたからです。

ひまわり基金法律事務所というのは、どんな事務所ですか。

日本弁護士連合会などの支援を受けて、全国の司法過疎地域に設置されている法律事務所です。所長は基本的に任期制で交代することになっていて、私は5代目の所長でした。

そして任期を終えた2019年に当事務所を開設しました。各務原市を選んだ理由は、私の地元ということもありますし、高齢の母が1人で生活していて心配だったということもあります。各務原市には当時弁護士が2人しかおらず、人口に対して非常に少なかったので、地域の皆様のお役に立てればと思ったことも大きな理由でした。
清流のまち法律事務所_事務所玄関

対話を重ねて、「本当の望み」を引き出します

事務所として、どんなことを大切にしていますか。

依頼者の意思を尊重して、依頼者のために最善を尽くすことを大切にしています。

意思を尊重するために不可欠なことは、依頼者の意思、つまり本当に望んでいることをしっかり把握することです。ところが依頼者の中では、自分が本当に望んでいることがはっきりしていない場合も少なくありません。お金の問題なのか、気持ちの問題なのか、早く終わらせたいのか、円満に解決したいのか。様々な思いが混在して、優先順位が曖昧になっているのです。

私から方針を押し付けるのではなく、依頼者の立場に立ってコミュニケーションを重ねて、本当の望みを明確にすることをとても大切にしています。もちろん実現できるかどうかはケースバイケースですが、表面的なニーズだけで方針を決めてしまうと、依頼者としては「こんなはずじゃなかった」という結果になりかねません。

自分の望みを口に出しづらい方もいらっしゃいますので、何でも話していただける信頼関係づくりも意識しています。

依頼者と丁寧にコミュニケーションを取ろうという気持ちが伝わってきます。

そうですね。そのために傾聴・コーチングの勉強や、夫婦カウンセラーや認知症サポーターなどの資格も取得しました。もちろんスキルだけでなく、依頼者とは対等な関係で、一人の人間として尊重するという気持ちも大事にしています。

清流のまち法律事務所_小林和久弁護士記事内画像

豊富な経験を活かし、難しい案件にも対応します

相続分野に注力している理由を教えてください。

こうして地域の弁護士として皆様の身近な法律トラブルを扱う以上、しっかり力を入れたいという想いです。また私自身、相続のように法律的にも感情的にもこじれてしまった問題を解決できたときに大きなやりがいを感じることも、注力する理由です。

相続についてよくある相談を教えてください。

やはり遺産分割に関するご相談が多いです。初めての相続で何から手を付けてよいかわからないというご相談もあれば、相続人同士で話し合ってもめてしまったというご相談もあります。ほかにも遺留分侵害額請求、相続放棄、被相続人が遺した遺言書に納得がいかないなど、相続全般についてご相談いただいています。

遺産分割では、どんなことが問題になりやすいですか。

ケースバイケースですが、使途不明金が問題になるケースが多いです。典型的には、親と同居していた子どもが、親の預金を自分の生活費や遊興費に使い込んだ疑いがあるケースです。

遺産分割協議をしようと思って他の相続人が通帳を見て問題が発覚する場合もありますし、通帳を見せてくれなくて銀行から入出金履歴を取り寄せたところ、不審な出金が判明する場合もあります。

使い込まれたお金を取り戻すことはできるのですか。

親も生活費や医療費で一定のお金を使いますから、勝手に使い込んだと証明するのは簡単ではありません。ただ当事務所では、使い込みを立証して1000万円以上取り戻せたケースもあり、依頼者にはとても喜んでいただけました。

裁判を起こすかどうか決める段階で、資料を集めて見通しを説明しますので、まずは一度ご相談いただければと思います。

それ以外に、どんなことが問題になりますか。

たとえば、一部の相続人が被相続人の生前に金銭をもらっていて、他の相続人から、法定相続分通りに財産を分けるのは不公平だという声が上がるケースです。また、生前の被相続人を介護していた相続人が、「私が1人で面倒を見ていたのだから、取り分を増やしてほしい」と主張して揉めることもあります。

もともと兄弟姉妹の仲が悪い・疎遠だった、というような人間関係が原因でもめることも多いですし、反対に仲がよい場合でも、なにかのきっかけで「裏切られた」という気持ちになって、紛争に発展するケースも見られます。

清流のまち法律事務所_キッズスペース壁

相続案件を手掛ける上で心がけていることを教えてください。

やはり依頼者とのコミュニケーションです。ただこれは、実際に話してみないことには伝わりづらいと思いますので、一度相談にお越しいただけると嬉しいです。特に相続は解決までに長い期間がかかることが多いので、長く信頼関係を築けそうな弁護士に依頼することをお勧めします。

複数の弁護士に相談して、一番信頼できそうな弁護士に依頼するのもよい方法だと思います。

先生の事務所ならではの強みや、他の事務所との違いはどんなところですか。

司法過疎地域で弁護士をしていたことは強みです。司法過疎地域では私が断ると頼れる弁護士がいないという状況ですから、どんな案件でも対応していました。そのおかげで、幅広い分野の難しい案件でも解決できる力がつきました。

弁護士としても2012年から長年にわたって経験を積んできましたので、見通しの正確さや解決へ導く力も強みだと思っています。

元自衛官というところは、弁護士業務に活きていますか。

どのような相手方に対峙しても動じない精神力であったり、困難な状況でも諦めずやりきる精神力などは身についたと思います。体力もつきましたし、心身ともにタフなことは自衛官を経験したからこその強みです。

清流のまち法律事務所_キッズスペース

困っても困っていなくても、相続が発生したら一度ご相談ください

相続について弁護士に相談するメリットを教えてください。

弁護士は専門知識や多くの相続トラブルを解決してきた経験がありますから、相談することで、自分では気づかない解決方法やリスクに気づけたり、自分が考えている方針で正しいのか確認できたりすることは大きなメリットです。

早めに相談するメリットと、相談が遅れることによるデメリットを教えてください。

早めに相談することで、間違った方向にいかずに済みます。自分で対応して間違った方向にいってしまった場合、後戻りできなかったり、軌道修正するために多くの時間・労力・費用が必要になる場合も少なくありません。

ですから弁護士に依頼までするかどうかはともかく、相談だけでもしたほうがよいです。相談だけであれば数千円で済みますし、それで致命的なダメージを防げると思えば安いと思います。

どういうタイミングで相談すべきでしょうか。

ご自身でタイミングを見極めるのは難しいと思いますので、困っても困っていなくても、相続が起きたらとりあえず相談するという前提で考えていただくとよいかなと思います。相続人同士で遺産分割協議をする場合でも、まず相談して基本的な知識や見通しを頭に入れておくだけでスムーズに進みやすくなります。

相続について悩み、弁護士への相談を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。

相続については、親や配偶者などが亡くなって相続が発生した時点で、まずはご相談いただくほうがよいと思います。間違った方向に進んだ後やこじれた後だと、選べたはずの選択肢を選べなくなることもあります。悩んだり不安を抱えていること自体もストレスですから、お気軽にご相談ください。

清流のまち法律事務所_事務所内