弁護士歴45年以上の経験と知識で相続問題を解決。依頼者第一の姿勢で弁護士費用も柔軟に対応
東京都中央区「岡村綜合法律事務所」の叶幸夫弁護士(東京弁護士会所属)に、相続分野の取り組みについて聞きました。「依頼者に喜んでもらうことが楽しみ」という叶弁護士は、45年以上にわたって相続案件を手がけてきました。叶弁護士の理念や、相続問題を弁護士に相談するメリットについても聞きました。
インタビュー
40年以上にわたって、困っている人をサポート
現在の事務所に入所された経緯を教えてください。
1977年に弁護士登録をしました。最初に入所した事務所で26年、2箇所目の事務所で21年勤務して、今年の1月に岡村総合法律事務所に入所しました。岡村信一弁護士とは同期で古くからの友人です。昨年の12月に勤めていた事務所が閉鎖することになり、岡村弁護士の誘いを受けて入所を決めました。
岡村綜合法律事務所は岡村弁護士が開設した事務所で、40年以上にわたり、有楽町を中心に法律問題に困っている方をサポートしてきた事務所です。いまはその一員として、一人でも多くの方の問題解決に努めています。
相続分野に注力している理由を教えてください。
これまで勤務してきた事務所では、分野を問わず幅広い相談に対応していました。その中でも、相続は離婚や交通事故と並んで相談件数が多い分野です。様々なケースの相続問題を扱ってきた経験を活かしたいと思い、力を入れて取り組んでいます。
相続問題は家族間の感情が複雑に絡み合うことが多く、適切な解決には高度な専門知識と経験が求められます。私は長年にわたって多くの相続案件を担当し、依頼者の立場に立って最善の解決策を見つけることを心がけてきました。経験を活かし、これからも多くの方々の相続問題を解決していきたいと考えています。
どのような相談を受けていますか。
遺産分割、遺留分侵害額請求、相続人がいない場合の相続財産清算人の選任申立て、相続放棄、遺言書の作成など、さまざまな相談を受けています。
特に多いのは遺産分割の相談です。相続人同士でトラブルになり、話し合いがまとまらないということで相談に来る方が多いです。後妻と前妻の子どもとの間で起こる相続争いもあれば、被相続人に子どもがなく、兄弟が相続人となるようなケースでも争いが起きやすい傾向があります。
相続人となる兄弟がすでに亡くなっている場合、甥や姪が代襲相続人となります。そのような相続では、当事者同士が会ったことも話したこともないケースも多く見受けられます。そうした複雑な相続を円滑に進めることも弁護士の仕事だと思います。
依頼者に喜んでもらうことが一番の楽しみ
弁護士登録をした頃と比べて、相続問題の傾向は変わりましたか。
大きくは変わっていません。口もきかない兄弟間の争いなど、相続に伴う感情的な対立は今も昔も多く見受けられます。
ただし、核家族化が進む中で家族の形態が変わり、それに伴って相続相談の一部に変化が見られることもあります。私はマンションの管理会社の顧問を務めているのですが、孤独死に関する相談が増えてきました。
孤独死に関しては、相続人調査の依頼が多く寄せられます。このようなケースでは、戸籍謄本を取得する作業が非常に複雑で手間がかかります。生まれてから現在までの戸籍を全て取得しなければならず、離婚や本籍地を移している人の場合は、10通以上の戸籍を取ることもあります。
相続案件を扱う上で心がけていることを教えてください。
依頼者に喜んでもらうことが一番の楽しみです。相談は無料で行い、着手金もできるだけ取らないようにしています。また、成功報酬についても依頼者に決めてもらっています。依頼者が「10万円でお願いします」と言うのであれば「いいですよ」と応じます。
依頼者との間で契約書を交わしたこともありません。これは極めて珍しく、ある意味奇跡的なスタイルだと思います。
このスタイルは、私が以前勤めていた野田法律事務所の野田先生の影響を強く受けています。野田先生は顧問会社からの顧問料で事務所の家賃や従業員の給料を払い、突発的に来る個人案件の報酬は不要とする姿勢で仕事をしていました。こんなに理想的な弁護士は他にいないのではないかと思います。
野田先生の影響を受け、依頼者第一の姿勢を大切にしています。依頼者が安心して相談できる環境を整え、彼らが納得できる解決策を提供することが私の使命です。
依頼者や関係者の感情にはどのように向き合っていますか。
相続問題では、兄弟喧嘩などの感情的な対立が避けられないことが多いです。それはもう仕方がないと割り切り、法律で解決するしかないと考えています。
もちろん、円満な解決が望ましいですが、感情に執着しすぎると解決までに時間がかかりますし、精神的ストレスも大きく、依頼者の負担が増えることになりかねません。
交渉での解決が難しいと判断した場合は、早い段階で調停を申し立てます。調停は中立な立場の専門家が介入することで、感情的な対立を避け、公平な解決策を見つけるのに最適な方法です。無理に交渉でまとめようとするよりも、調停を利用する方が、結果的に早く解決することも多いです。
相続問題を弁護士に相談するメリットを教えてください。
弁護士は、法律の専門知識を持ち、複雑な相続問題を解決するための適切なアドバイスを提供します。また、法的手続きや書類作成などの面倒な作業を代行することで、依頼者の負担を軽減します。さらに、調停や交渉を通じて、感情ではなく、あくまでも法律のルールに則った公正な解決を目指すことができます。
相続は非常にデリケートな問題であり、家族間の感情が絡み合うことが多いです。そうした状況下に弁護士が第三者として入り、専門知識と経験に基づいて対応することで、相続の手続きがスムーズに進みます。煩雑な手続きや対立する相手とのやりとりからも解放されるため、相続におけるストレスを最小限に抑えられることもメリットです。
目指しているのは「スーパーボランティア」
初回の相談はどのように対応されているのですか。
初回相談は無料で受けています。時間制限もありません。必要であれば、1時間でも2時間でも依頼者の話を聞きます。じっくりと話を聞くことで、その方が抱える問題の本質を理解し、適切な解決策を見つける手助けができると考えています。
わからないことや不安に思っていることがあればどんどん質問してもらい、それに対して丁寧に答えるように心がけています。
相続分野における今後の展望や目標などありましたら教えてください。
私が目指しているのは、「スーパーボランティア」です。これまで通り、報酬にこだわらず、できるだけ依頼者の経済的負担を抑えることをモットーに、法的サービスを提供していきたいと思います。
全ての分野に共通することですが、依頼者が困ったり、悩んだりしている状況を助けることが私のやりがいです。親身に話を伺い、依頼者が納得できる解決を目指し、今後も依頼者一人ひとりの問題に対して最善のサポートを提供し続けたいと思います。
また、すでに起きた問題を解決することはもちろんですが、トラブルの予防にも力を入れていきます。相続については、争いになってから相談に来る人が多いのが現実です。しかし、事前に対策をしておけば、大きなトラブルを避けることができます。具体的には、財産を持っている方が遺言書を作成したり、生前贈与をしたりすることで、相続発生後に相続人同士で争いになる可能性を回避できます。
財産を持っている方やそのご家族に対して、事前の対策をしっかりと講じることの重要性を伝えたいと思っています。
最後に、相続問題で悩みを抱えている方へメッセージをお願いします。
ぜひ遠慮せずにご相談に来ていただきたいと思います。初めての相談では、費用について心配される方も多いですが、当事務所では初回相談を無料で行っていますので、ご安心ください。
費用にこだわらず、まずはお気軽に相談していただくことが重要です。相続問題は専門的で複雑なことが多いため、一人で悩まずに専門家のサポートを受けることをお勧めします。私たちと一緒に、悩みを解決していきましょう。