迅速かつ丁寧な対応で相続問題の解決と予防に尽力~細部にわたる説明・調査で最善の結果を導く
京都府京都市下京区に事務所を構える嶋田隼也弁護士(嶋田隼也法律事務所)に相続問題に取り組む上で心掛けていることや、事務所の理念を聞きました。依頼者の要望に沿った迅速かつ丁寧な対応をモットーに掲げる嶋田弁護士は「相続問題で生まれる親族関係のトラブル回避や軽減のために、積極的に弁護士に相談してほしい」と呼び掛けています。(京都弁護士会所属)
インタビュー
依頼者の利益を第一に考え、迅速かつ丁寧に対応
事務所について教えてください。
京都市下京区、地下鉄「五条駅」から徒歩3分、阪急電鉄「烏丸駅」や地下鉄「四条駅」からも徒歩6分ほどのアクセスしやすい場所にあります。
私は大阪府高槻市出身ですが、学生時代を京都で過ごし、司法試験合格後の研修地も京都でした。2023年に独立して事務所を開く前にも5年間、京都の老舗法律事務所に所属していました。
そのような背景もあり、当事務所では京都府内を中心に大阪府の高槻市や茨木市、島本町などの北摂地域、また滋賀・兵庫県での案件にも対応可能です。
事務所の理念を教えてください。
「迅速かつ丁寧に」を掲げています。依頼者の話を丁寧に聞き、最適な方法を説明した上で速やかに行動に移すことが、ベストな解決を導くカギになると考えています。
たとえば、最初の相談の段階で丁寧に話を聞くことで、依頼者の現状を細かく把握し的確な解決策を提案しやすくなります。
実は、弁護士は相談内容をつい一般的な事例に引きつけて考え、先入観を持って判断しがちな傾向にあります。ですが実際の相談内容はケースごとに異なるので、本来は各々の状況に応じた解決策を考えていくべきです。
そのため「依頼者が何に不安を感じているのか」「どういう解決を望んでいるか」といった要素をきちんと聞き取る丁寧さが求められます。
そして、良い解決策が見つかったら速やかに実行することはもちろんですが、その際も丁寧に進めていかなければ依頼者の最大の利益にはつながりません。
昨今の弁護士業務では事案処理のマニュアル化が進み、流れ作業的な対応が多くなっていると感じます。しかし本来は、「依頼者の望む成果は一般的な対応で実現可能かどうか」といった点をきちんと検討すべきです。
一般的な対応方法にとらわれず、様々な手法について綿密に調査・検討した上で、最適な解決策を見極めて進めていきたいと思っています。
相続問題で生まれる親族間の感情のもつれを防止・軽減
依頼内容としては、どのようなケースがありますか。
遺産分割協議や遺留分侵害額請求、遺言作成、相続放棄に関する相談が多く寄せられます。
相続問題は親族間の感情のもつれが起こりやすく、関係が険悪になって長期化するケースも少なくありません。当事者同士で話し合っても折り合いがつかない場合、弁護士が第三者の立場で介入することで、感情的な対立が落ち着き、法的根拠に基づいて論理的に話合いを進められるようになります。
相続発生後の無用な紛争を防ぎ、親族関係を良好に保つ手立てとして、遺言は非常に効果的です。遺言によって遺産の分け方を予め指定しておけば、相続人は基本的に、遺言の内容に沿って遺産を分け合うことになります。遺産分割の話合いをする必要がなくなり、取り分をめぐって各々が対立するリスクを抑えることができます。
遺言は自分でも作れますが、書き方などに法律上のルールがあります。せっかく作っても、不備があると無効になり、遺言の内容を実現できません。
弁護士に依頼することで、法的に有効な遺言書を作成できます。「誰にどのくらい財産を残したいか」といった希望も踏まえて、相続人がトラブルなく公平に遺産を分け合える内容を提案します。
ほかに相続問題を弁護士に相談するメリットはどのようなことがありますか?
問題解決を図る上で「何が法的に重要か」というポイントを明らかにすることができます。実際に依頼者が重要だと思っている要素が法的には意味をなさなかったり、反対に依頼者が重視していなかった要素が法律上重要なポイントだった、ということはよくあります。
最近では依頼者がインターネットである程度相続に関する知識やポイントを調べてから相談に来るケースもありますが、ネットで得られる情報が事案にそのまま当てはまるとは限りません。ですので直接弁護士に相談し、依頼者の利益につながるポイントを正確に浮かび上がらせる作業が重要になるのです。
依頼者とのやり取りで大事にしていることを教えてください。
先ほど述べた通り、相続問題に直面している間は依頼者も感情的になっているため、問題が泥沼化しかねない状況も珍しくありません。法的根拠に基づく助言を行う弁護士としては、常に冷静に依頼者をサポートすることが重要になります。
具体的な依頼者とのやり取りでは、対面のほか電話やオンラインツールも駆使して円滑なコミュニケーションを進めるように心掛けています。
代理人であっても依頼者にとって不利な状況がある場合はそれを説明しますし、依頼者が望んでいても法的に不可能なことは「できない」と伝えて理解を得なければいけません。
依頼者の望まない情報を伝える可能性もあるからこそ、日ごろからコミュニケーションを密に取って信頼関係の基盤を築いておくことが重要になると考えています。
入念な調査と法的助言で、諦めていた相続分も確保
相続の案件に取り組む上で、心掛けていることを教えてください。
相続できる遺産の内容を正確に調査することや、依頼者以外の相続人に生前贈与や遺贈による特別受益(一部の相続人だけが特別に得た利益)があるかどうかを丁寧にチェックすることを心がけています。
遺産の内容を確定しなければ遺産分割の話合いを進められないため、漏れがないよう入念に調査しています。
また、他の相続人が被相続人から生前贈与などを受けた場合、特別受益に当たるとして相続分を調整することで、公平な遺産分割をおこなえます。依頼者の利益につながるポイントなので、こちらも丁寧に調べていきます。
また、相続案件は不動産価格の算定や相続登記、相続税といったトピックが関わるケースも多く、不動産関係者や司法書士、税理士といった他士業・他業種の専門家との連携も欠かせません。各分野のスペシャリストとのネットワークも駆使して、対応しています。
これまで扱った相続案件で印象に残っている案件を教えてください。
自身に不利な内容の遺言書が見つかり、「自分には遺産の取り分がない」と絶望した様子で来た依頼者に対して遺留分侵害額請求を提案し、最終的に数百万円の相続分を確保できたケースです。
依頼者は法律で認められる相続分の最低保障額である遺留分のことを知らず、もし相談に来ていなかったら1円も得られずに諦めていたところでした。
さらに、調査を進める中で、他の相続人が、被相続人の生前に財産をもらっていたことも判明しました。遺産分割協議において、その財産が特別受益にあたることを主張したところ、相手方の理解を得られました。特別受益も考慮して計算することで、依頼者が取得する遺留分を増額することができ、大変喜んでいただけました。
相続について先生に相談する際の流れを教えてください。
初回の相談は30分無料で、夜間・土日の来所にも柔軟に対応しています。来所前に電話で相談の概要を聞き取り、来所していただいてからより詳しいお話を伺って見通しを立てます。疑問点や不安にもお答えするので、少しでも気になることがあれば気軽に質問してください。
最後に、相続問題で悩みを抱えている方にメッセージをお願いします。
まず、自分が亡くなった後の親族間での相続問題を心配されている方には、生前の対策として、公正証書遺言の作成をサポートいたします。
「誰に・何を・どのぐらい・どうやって譲る」といったことを明確にしておくことで、相続の協議の際のトラブルを防げます。入院中や施設に入所している方の相談にも柔軟に対応しますので、お気軽にお問合わせいただければと思います。
また、既に自身が相続人となっている依頼者からは「自分が本来相続できる財産の額がわからない」といった声もかなり寄せられます。
「どれぐらい相続可能か」「法的にどこまで主張できるか」といった助言などを通して状況を整理し、依頼者の利益確保につながる解決策を迅速・丁寧に実行するように努めて参ります。