地元愛知で長年法的サービスを提供〜使い込みなど複雑な相続問題にも粘り強く取り組み、解決へ導く
愛知県名古屋市中区で「堀田泰成法律事務所」を経営する堀田泰成弁護士(愛知県弁護士会所属)に、遺産相続案件を手掛ける上での心構えや事務所の強みなどを伺いました。堀田先生は、弁護士として長年の経験をお持ちで、どのような案件も妥協せず、徹底的にやり抜くことを強みとされています。相続問題の解決において弁護士のサポートを受けることの重要性や、印象に残っている案件などもお話いただきました。
インタビュー
依頼者が納得できる結果を出すため、丁寧に、徹底的にやり抜きます
これまでのキャリアについて教えてください。
愛知県出身で、2010年に弁護士になり、名古屋市内の法律事務所に勤務しました。そして、より直接的に地元愛知の皆様のお役に立ちたいと思い、当事務所を設立しました。
事務所として、どういったことを大切にされていますか?
弁護士の仕事は非常に手間のかかる仕事ですが、手を抜かず、一生懸命取り組むことを大切にしています。たとえば、依頼者のお話を聴くこと、証拠を集めること、裁判例や文献を調べること、情報を集めること、法律論を組み立てること、そういったあらゆる場面で手を抜かず、依頼者が納得できる結果を出すために尽力しています。
「手を抜かず一生懸命やる」というのは当たり前に聞こえるかもしれませんが、それを守り続けることは、誰でも当たり前にできることではないと思います。
手を抜くかどうかというのは、どういった場面で違いが出てくるのでしょうか?
たとえば、相続人調査や財産調査はこれまで数多く経験してきたので、進め方は自分の中で確立できています。ただ、慣れているからといって油断すると見落としが発生する可能性があり、そうすると遺産分割を進める上で支障が出て、依頼者に迷惑をかけるおそれがあります。慣れている業務こそ丁寧に取り組むことが大切だと思います。
また、裁判においては、通常は依頼者と相手方それぞれに有利な事実と不利な事実があります。依頼者が自分でそれらを認識するのは難しいので、代わりに、弁護士が有利な事実に気づいて証拠を集めたり、不利な事実を把握して相手方から指摘された場合の対策を練ったりする必要があります。重要な事実をしっかりキャッチするために、依頼者の話を丹念に聞く、資料を徹底的に調べるなど、ひとつひとつのプロセスで手を抜かないことが重要です。
相続は身近なトラブルですが、専門家がサポートすべき複雑な問題がたくさんあります
相続分野に注力されている理由を教えてください。
相続は、誰にでも起こりうる身近な法律トラブルですが、法律の仕組みとしては非常に複雑です。
遺産は預金だけで、それを法定相続分で分けるだけならシンプルですが、そのようなケースは少ないです。大抵の場合は、相続人同士の対立や不動産に関する様々な問題があり、それらをひとつずつ解決しなければなりません。それを、法的知識がない方が自力で行うのは相当難しいと思います。だからこそ、私自身の知識や経験を役立てられると思い、力を入れるようになりました。
相続について、どういった相談が多いでしょうか?
幅広くご相談いただきますが、まずは遺産の調査です。遺産分割協議の前提として遺産の特定が必要ですが、どこに何があるかわからないという方が少なくありません。そこで、預金、証券、株式、不動産などを、様々な手がかりをもとに調査していきます。
また、遺産の調査を進める中で、預金の使い込みの問題が出てくることがあります。典型的には、被相続人と同居していた相続人が、被相続人の財産を自分のものとして隠したり、使い込んでいたケースです。何年にも渡って預金が引き出されているケースもあり、それをどう解決するかという相談も多いです。
さらに、そもそも誰が相続人かわからない、というご相談もあります。もちろん誰が法定相続人になるかは法律で決まっていますが、疎遠になっていて、住所はおろか、ご存命かどうかもわからない、といった場合も少なくありません。そういった場合は弁護士に認められた特別な手続きを使い、戸籍や住民票を辿って特定していきます。
遺言書があると相続争いが起きにくいと聞きますが、実際はいかがでしょうか?
もちろん遺言書があれば、トラブルは起きにくくなります。ただ、遺言書を巡るトラブルというのもあるんですよ。たとえば、遺言書を作成した当時は重い認知症の症状があったのに、遺言書を書けたのか?その遺言は無効ではないか?と問題になるケースがあります。
一口に相続と言っても、様々な問題があるのですね。たしかに、専門知識がない方が自分で解決するのは難しそうです。
そうですね。だからこそ、我々弁護士の専門知識と経験がお役に立てるのだと思います。
最近はインターネットで色々調べられますから、事前に調べて相談に来られたり、「ネットにはこう書いてあった」と仰る方も多いです。ただ、ネット上には間違った知識もありますし、解釈を誤ってしまう場合も多いです。もちろん調べることは大事ですが、決して鵜呑みにせず、大事な部分は弁護士に相談することをお勧めします。
他の弁護士が諦めてしまう場面こそ、粘り強く取り組みます
相続案件を手掛ける上で、どういったことを心がけていますか?
先ほど、遺産や相続人の調査をするとお話しましたが、相続はわからないことが多い中で始まることが多いです。ですから、手を抜かないというところにも通じますが、疑問点が解消されるまで調べ尽くす、解決のために有効だと考えられる手段は全て試す、など、可能性があることは徹底的にやることを心がけています。
また相続トラブルでご相談いただく方は、親族関係が悪化していることが多いです。長年に渡る不満などが、相続をきっかけに表面化するんですね。感情的になったりナーバスになっていたりする方が多いので、お気持ちに寄り添い、丁寧に話を聞くことを心がけています。
これまでに取り組まれた相続案件で、印象に残っているものはありますか?
ひとつは、預金の使い込みが問題になったケースです。この案件では、預金が引き出された当時の被相続人の心身の状況を明らかにするために、医療記録を取り寄せて、ひとつひとつ検討していきました。
たとえば、「この引き出しが行われた当時は認知症が進んでいて、自分で引き出すことができなかったし、誰かに頼んで引き出してもらう理由もない」とか、「この時間は病院に行っていたからこのATMで引き出せたはずがない」というように、事実関係や証拠を地道に積み上げていきました。その結果、使い込まれた預金を取り戻すことができました。
もうひとつは、遺言書の有効性が争われたケースです。私は有効だと主張する側の代理人として依頼を受けました。この案件でも医療記録・メール履歴・財産の管理状況を緻密に検討して、「きちんと遺言書を書ける状態だった」ということを証明し、結果的に、遺言書は有効であることが認められました。
医療記録には様々な種類がありますし、専門用語などもたくさん書いてあります。どの医療機関からどういう記録を手に入れて、どこに着目して、どのように法律上の主張に落とし込んでいくかというのは、弁護士の中でも差が出てくるところだと思います。
お話を聞いただけでも、大変な作業だということが伝わってきます。
そうですね。ただ、手を抜かずにひとつひとつ丁寧に進めてこそ裁判所の理解を得られ、依頼者の希望に沿う結果を得られます。手を抜かずやり抜くことが私の強みであり、自信のあるところです。
手遅れになる前に、相談だけでもお気軽にお越しください
初回相談から依頼までの流れを教えていただけますでしょうか?
まずは電話かメールで相談予約をお取りください。その際に、ご持参いただきたい書類などをお伝えします。その上で事務所までお越しいただき、お話を聴いて、その場でできる限りの法的アドバイスをいたします。相談したからといって必ず依頼していただく必要はありませんので、その点はご心配いりません。
依頼していただいた場合は、先ほどお話ししたような遺産や相続人の調査をおこなったり、代理人として他の相続人と遺産分割協議をおこなうなどの具体的な対応を進めていきます。
相続に関して、弁護士に相談するメリットはどういったところでしょうか?
相続人や遺産を確定するだけでも、ご自身で調査するのは本当に大変です。また様々な問題について、法律的にどうアプローチして、どういう手続きを採っていくのかというのも専門的な話ですから、ご自身で判断するのは難しいでしょう。
法律の専門家である弁護士に相談することで、問題点を整理でき、トラブルを解決するためにどうすればいいかがわかります。その上で実際に依頼することで、様々な調査や手続きを任せられて、法律的に正しい解決が望めることもメリットですね。
時間が経てば経つほど、問題解決の手がかりとなる資料が少なくなったり、資料が散逸してしまったりすることもあります。手遅れになる前に、相談だけでもしていただくことをお勧めします。
最後に、相続トラブルを抱えて弁護士を探している方に向けて、メッセージをお願いします。
弁護士に相談することで、問題が整理でき、今後の見通しが立つことが多いです。それだけでも気持ちが楽になるでしょう。一人で抱え込んでいても状況は好転しません。ご自身で対処するよりも、弁護士のサポートを受ける方がスムーズに解決することはたくさんありますので、まずはお気軽にご相談いただければと思います。